エルトナにつきのひかり

みずとほのおはサイクルを彩る?

【SVダブル】カミリューガチラオス forever♪【シーズン15 / 最終10位】

試行錯誤というのは「サイコロを振り続けて1が出たら進める繰り返し」ではないように思うときがあります。

環境に存在する構築は中身を評価されて流行ったのか、戦績が優れているから流行ったのか判別ができません。自分は前者の考えでありたく、後者の考えに従いたくないのですが、実際のところ戦績を受けて構築を組まれている傾向にあると感じており、特にオンライン大会の予選と被るレギュレーションはその傾向が強く感じています。

「なんとなく何かが多いからその対策をする」のではなく、レギュレーションEおよびFに対してどのような構築が組めるのかを大切にしてきました。そして、レギュレーションFにて主要構築が出揃って環境が落ち着いてからは今後の環境の推移に根拠を持って予想し、こちらにも変化を持たせて自分のパーティいつまでも好きになるためにはどうすればいいのか考えてきました。

そんな背景を踏まえて、今回紹介するのはシーズン12から使い続けているハバタクカミカイリューガチグマウーラオスの4匹を中心にしたパーティです。長い文章になりますが読んでいただけると嬉しいです。

🍀カミリューガチラオスについて

レギュレーションD以降のダブルバトルはウーラオスというポケモンがゲーム性を壊す勢いで暴れています。パオジアンやトルネロスと相性の良さに加えて、耐久値自体を引き上げることができない前作とは違う環境においてまもるを貫通してくるポケモンを拒否する手段があまりにも存在しません。僕が好きなのはランドレヒレドランやウインミトムのようなサイクル戦ですが、その戦い方はガオガエンが解禁されたシーズン14以降でなければ不可能です。

レギュレーションE時点で選出択をせずにウーラオスを拒否する方法は、対面性能が担保されているみず耐性+スカーフウーラオスより速いポケモンを並べることだと考えていました。最もサイクルが難しい相手に対して対面的な動きが取れる初手を投げる想定をして選出を行い、相手の選出が違った場合は交代を絡める選択肢が広がっていくイメージです。


みず耐性を持ちながら対面性能が高いポケモンを探します。そしてこの位置は出来る限り選出したい位置になることから、相手のテラスを読まずに自身のテラスを切らなくていいことが理想です。
マルチスケイルカイリューであれば初手の行動がテラスなしで担保されている上で、ある方向にテラス読みを不要としながら対面性能が担保されている可能性が非常に高く、相手の後続に対してもしんそくでタスキを割ることができる点が優れていると考えました。ダブルバトルのフェアリーテラスは受けテラスとして汎用採用ができないという考えも持っています。


カイリューは盤面干渉する特性を持っておらず、攻撃技も単体になりウーラオスのようにまもる貫通をするわけでもないので、構築のなかで単体で浮いた位置になりやすいです。そこで、隣のポケモンには横の関係として強い要素を持つのではなく、縦の関係として強い要素を持つことで構築が強くなると考えます。

もう一つ別の話をします。テラスを切らせる見た目+テラスを切られなかったときの保険がある行動には、長期的な観点から安定感があるという考えがありました。

この2点から、技範囲の優秀さからあらゆる相手にテラスタルを切らずにテラスタルを切らせる見た目の汎用性を持っていて、ウーラオスの型判別を必要としない電磁波ハバタクカミをもう一つの初手の軸にすることに決めました。


ハバタクカミが作った縦の関係を最も活かせるポケモンとして、まもるを貫通するウーラオスを採用しました。このポケモンは採用しない理由が必要なポケモンなので、自然に採用できたのは振り返ってみてもいい組み方であったと思います。


同様にハバタクカミが作った縦の関係を活かせる性能を持ちながら、4匹目はそれに加えてウーラオスの先制技を活かすために、高火力を放って先制技圏内に持ち込めるポケモンを考えます。この目的に合致する単体性能が高いポケモンとして暁月ガチグマを見つけました。ヘイラッシャ、クレセガチグマ、てっぺきボディプレス系列などのギミック寄りの構築に選出を歪まされないあくびを自然と採用できて、構築の対応範囲が広くなる点を特に評価しています。

ウーラオスとガチグマの組み合わせは、みきり+ブラッドムーン→ふいうちという流れをとることであらゆるポケモンを下から縛ることができます。ウーラオスのまもる貫通という特異な性質が、まもるに弱いブラッドムーンを安定して通せるという関係性です。

終盤は相手側にウーラオスのタスキを壊してふいうちより速い先制技などで縛る勝ち筋を見せながら、あくび→みきり+まもるで実質的に2-1の状況に持ち込んで勝ちを引き寄せることができます。

カミリューガチラオスまとめ

・対面的な対戦が多い今作において選出負けになりにくいマルチスケイルカイリューが場を落ち着かせられる
・不安定なテラスタルという要素をハバタクカミの見た目で切らせて、相手の行動に依存しない安定した対戦を繰り返せる
・テラスを切られなかったときにも後続と確率がケアになる電磁波が刺さり、ウーラオスとガチグマの高火力2匹の役割を広げられる
・ウーラオスを見せることでブラッドムーンを通せてその結果としてふいうちの対象が広がる相性補完を気付かれない
・最終局面をふいうち+あくびで詰め切れる

カミリューガチラオスが特殊全体技に弱いため、そこを補えるポケモンを残りの2枠に選択しました。


レギュレーションEでは、耐性が特殊全体技に強いヒードランを軸にしたスイッチトリルにしています。


レギュレーションFでは、耐性が特殊全体技に強いHDガオガエンと、Dが上がるみずオーガポンやとつげきチョッキゴリランダーを入れたスタン寄りの構築にしています。

シーズン12


原型ができたとき
最高1980(最終日4時30位) 最終3桁

シーズン13



ゆうかんACノーマル→いじっぱりASはがね
マジシャシャドボ→あまえるちょうはつ
みずハイボ→どくだいち
こごえるかぜ→にほんばれ
たべのこしくさ→もくたんドラゴン

シーズン14(レギュレーションE→F)



チョッキスピナー→ダイススケショ


シーズン15



イバンとんぼむし→オボンすてゼリフくさ

PJCS 第2回


中身はシーズン15と同じ

シーズン16



あまえる→まもる
ようきゴースト→いじっぱりあく
HC → HD
じめん→ほのお

PJCS本戦

最終1446 4-10
(結果画像が取得できたら貼っておきます)
いじっぱりあく→ようきゴースト
ほのお→じめん

前置きが長くなりましたが、ここからシーズン15とシーズン16で使っていた型について書いていきます。よろしくお願いします。

🍀単体考察

ハバタクカミ

対面圧力の高いパオジアンやウーラオスという相手を最初に想定し、型はこの2匹に最も強いHB振り切りのみずテラスすばやさブーストで確定となります。みずテラスはサーフゴーを巻き込むことができるのでそちらに対して切ることも多いです。シーズン14まではずぶといで使用していましたが、タケルライコの追加でランドロスが無視できなくなったのでシーズン15からはおくびょうに変更しています。

技構成は採用理由の電磁波、パオジアンウーラオスタケルライコガオガエンなどあらゆる相手に必要なムーンフォースまでは確定としています。
ちょうはつはオーガポンのこのゆびとまれモロバレルのキノコのほうしを阻害できて、他にもスケイルショットやブラッドムーンを通す位置を作るために採用しています。ゴツゴツメットでないことを確定させるためにトリックルーマーに押すことも多いです。
あまえるはサイクルをせずにガエン引きのような遅延行動を取ることができ、能力を戻すために相手にサイクルを促して相手の後発にも電磁波をばら撒けるようになります。

話は変わって、ハバタクカミの型に関する考え方についてです。基本的にパーティに入ってくることになるゴーストタイプのハバタクカミとサーフゴーの採用率の傾向について、以下のように考えています。
こだわりメガネハバタクカミ→ブーストエナジーハバタクカミ→サーフゴー→こだわりメガネハバタクカミ→・・・

こだわりメガネのハバタクカミが増えるとすばやさの操作やすばやさを上げるアイテムが増えるあるいは先制や全体の高火力で処理を目指す人が増えて、それを受けてハバタクカミがブーストエナジーを持つように変化し、火力がなくなったハバタクカミはこごえるかぜや補助技を使いながら戦うポケモンになるのでそれらに強いサーフゴーが増えるのでしょうか。そして、サーフゴーは瞬間火力の連続に限界があり、積みを経由しないといけないことからテンポが遅い弱点を貫かれるようになり、瞬発力のあるこだわりメガネのハバタクカミに戻ってくると推測しています。このような思考の推移を多くのプレイヤーが辿っていて、この流れはレギュレーションを問わずループしている認識です。

そういう背景から、シーズン15ではサーフゴー、シーズン16ではこだわりメガネのハバタクカミが増えると予想して、シーズン16ではハバタクカミにまもるを採用しました。(シーズン15のサーフゴーはハバタクカミの位置ではなく、ゴリランダーの型を素早いじめんテラスにして対処する方針にしました)

こだわりメガネのハバタクカミの採用理由が瞬発力であり、その対象にはサーフゴーが含まれていると仮定するのが自然であるため、シャドーボールという技に対する意識が高いという判断をしています。具体的には、まもる+すてゼリフor素引き→ゴリランダー着地とすることで、次ターンにハバタクカミにウッドハンマーを狙えることから裏目のない安定択を取ることができます。相手がウッドハンマーを嫌った場合は殆どの場合で相手の2,3匹に電磁波を通すことに成功します。

カイリュー

レギュレーションEにおいて、技範囲の広いはがねテラスとつげきチョッキカイリューが強いことを理解していたのですが、攻撃位置がゴツゴツメットを持たれているとマルチスケイルが無駄になってしまい、裏のポケモンにはがねテラスを切りたいかつはがねテラスを切ったら負けてしまう状況(後発カミユイなど)を作られるのが負けパターンになっていました。

相手が攻撃をしていない限りマルスケが残る型としてりゅうせいぐんなども試していたものの、レギュレーションFで場を穏やかにするポケモンが増えたこともあり、軸をさらに強くするより強いアイテムを他に回して全体の選出をなだらかにする方が勝ちやすいと感じました。とつげきチョッキを剥いだ時に持てるアイテムの中から、ゴツゴツメットを踏み抜かず素早さが上昇するため擬似的に行動保証を取れるいかさまダイススケイルショットが綺麗に当てはまったのでこの型に変更しました。

スケイルショットは選択した1ターン後に行動保証を取れるので、選択するターンに行動保証を取れるはがねテラスで確定です。自身の行動により未来の行動保証を作れるポケモンは基本的にはがねテラスかフェアリーテラスになると考えています。

ウーラオス

シーズン15


シーズン16

HB種族値100-100ラインが耐久無振りでもスケイルショット4発+しんそくで落としきれず、準伝説が100-100ラインになることが多いため、最終局面で着地しているウーラオスのふいうちを使って処理する必要があります。ゴーストテラスはふいうちを任意のターンで放つために採用しました。

具体的にはウーラオスにスケイルショットを放ったときに4発を引いて役割が残っていないカイリューしんそくで切った場合に、ふいうちで落とそうとした動きをみきり+ゴリランダー着地で回避する可能性があります。その盤面でゴーストテラス+ふいうちと選択することでねこだましウーラオス方向であればゴリランダーにあくびが通って勝ち、ウッドハンマーガチグマ方向であればタスキを盾にあんこくきょうだ2回で勝ちとなります。あくまで局所的な具体例であり、いろいろな状況で似たような動きを取ることができます。

シーズン15の最終日にマッチングしたカイリューがほぼすべてスケイルショットであったことから、シーズン16ではフェアリーテラスが増加すると考えました。そのときに間接的に巻き込まれる形なるのは一撃ウーラオスであり、一撃ウーラオスの採用率が低下すると推測できます。一撃ウーラオスの減少は連撃ウーラオスの増加を意味すると考えているので、ウーラオスへの意識が連撃に向いてモロバレルゴツゴツメット持ちの採用率が上がった環境に推移すると予想しました。シーズン16では「あくテラスいじっぱり」に変更することで、モロバレルトルネロスを処理しやすくしています。

ハバタクカミとサーフゴーの関係性と同様にこちらの予想もほぼほぼ当たっていたと感じています。何かが増えたから型を変えるよりも、何かが増えると思うから先周りで型を変えておく(用意しておいて環境が変わるのを待つ)のが好みです。そのためにも、シーズン中盤までは無理に択をして勝ちに行くのではなく構築の弱点を曝け出した素直な立ち回りを取り続けて、再現性のある負け方がどこにあるのか探せるといいのかなと思っています。

ガチグマ

シーズン15


シーズン16


D:補正ありタケルライコの1.3りゅうせいぐん耐え、補正なしブリジュラスのC+1りゅうせいぐん耐え、補正なしサーフゴーのはがねテラスメガネゴールドラッシュ耐え、補正ありコータスのほのおテラスふんか耐え
S:でんじは込み100族抜き、多くのガオガエン抜き

ガチグマの型を迷っていたシーズン12に、「みずテラスリンドのみ」という型に辿り着くことになります。パオジアン、ウーラオス、ゴリランダーといった当時のスタン構築にほぼ採用されているポケモンのすべてに対面性能が担保できるポケモンです。この型であればウーラオス対面みずテラスブラッドムーンを選択し、仮にウーラオスが交代などを選択した場合でもリンドのみの行動保証により終盤のウーラオスゴリランダーの並びに対応し続けられることになります。

しかし、実際にはゴリランダーのウッドハンマーの後のグラススライダーが想像できるように厳しかったこと、そしてパオジアンのつららおとしをガチグマ方向、ウーラオスのすいりゅうれんだをガチグマではない方向に押されることが多く、ここで怯んでしまうとパオジアンウーラオスに強い枠のはずなのに対戦ごとほぼ負けになってしまう致命的な問題がありました。最終的にゴリランダーは当時使っていたアイススピナーカイリューで対応できると考えて「みずテラスおんみつマント」に変更したのですが、ゴリランダーが重かったのが原因で一気に溶かして終わってしまいました。

シーズン13にて、「どくテラスおんみつマント」という型に辿り着き、この問題は解決されることになります。パオジアンの怯みを拒否して、ゴリランダーのねこだまし択を巻き込み、想定している3匹すべてに対して有利な撃ち合いが成立します。間接的に当時流行っていたテツノカイナに対しても有利を取れる型となっており、ハバタクカミにも耐性を取った上でCダウンを引かずにみきり+ブラッドムーン→ふいうちが確実に通ることから、この型について疑問を持つことはなくなり自信を持って強いと感じていました。この時期には想定とは違って初手から撃ち合いに参加させても強いことに気づいており、ガチグマの使い方次第であらゆる構築に有利を取れるように感じていました。

シーズン16では配分をHDに変更しました。こちらの背景はタケルライコを想定しています。タケルライコにはガチグマを投げないように意識しているのですが、それでも周りのポケモン次第で必要になってしまうことはあり、そういった状況のときに相手の型がフェアリーテラスめいそうの場合にしかガチグマが機能しません。

それでどうしてシーズン16まで変更しなかったかというと、タケルライコを軸として採用するのであれば、ミラーを択にしないためにフェアリーテラスめいそうが必要になると考えています。逆に言うと、タケルライコを軸にした構築が減少傾向にあればフェアリーテラスめいそうで型が固定される必要はありません。使用難易度の高さと立ち回りによる最大値の低さから減少方向に向かうと感じていたので、ブーストエナジーやいのちのたまりゅうせいぐんに対する警戒を強める必要があると判断しました。

ガオガエン


HB 202-112にすると主要アタッカーに乱数が大きく動く
D 11n
S でんじは込み最速ウーラオスと同速
→最速約25%*同速*麻痺で90%近く被弾しない(上を取ったフレアドライブがはがねテラスを落とせないことから処理ルートとして想定していないためBDを優先)

特殊方向に強いポケモンの1枚目です。特殊全体技に弱いガチグマとの入れ替えになる想定なので、ガチグマとのシナジーを考えるのではなくウーラオスとのシナジーを考えることで受動的な採用から能動的な採用に変えられます。ねこだましがウーラオスの攻撃を通す役割を担えて、すてゼリフがウーラオスカイリューの行動保証を残して着地させる役割を担えるためガオガエンを採用しました。

技構成や型はかなり一般的なものを使用しており、自由枠があるとするならばはたきおとすの位置になると思いますが、エスパータイプにあんこくきょうだ以外の場所からあく打点を入れてテラス位置を早めに確定させたいので採用しています。

くさテラスはウーラオスなどの対面でサイクルを継続できるのと、ゴリランダーと合わせてモロバレルのキノコのほうしを回避し続けることができます。ゴリランダー引き+くさテラスすてゼリフでゴリランダーを逆側の位置に着地させると、ねこだまし+攻撃技をした後にアタッカーの引き位置がくさテラス済みのガオガエンになっているのでどのポケモンも眠らなくなります。

ゴリランダー

シーズン15


シーズン16


D:2n
S:めいそうタケルライコとわるだくみサーフゴーに抜かれるたびに増やしていって着地した値

特殊方向に強いポケモンの2枚目です。最も汎用的な特殊アタッカーのハバタクカミに通る先制技を持ち、イエッサンのフィールドを奪うことができて、タケルライコの先制技を無視しながら殴れる物理アタッカーであることを評価しています。

対面選出に組み込んだ際に対面アタッカーとしてもクッションとしても役割を作れるので、選出画面で役割を曖昧にして序盤の流れを見て後出しで役割を選べるのがゴリランダーというポケモン自体の良さですね。

今作は役割が同じでタイプが違うポケモンを複数採用する利点が少ないと感じています。くさテラスガオガエンのように選出範囲を吸収できてしまうためです。ガオガエンはサイクルの起点になれてゴリランダーは対面位置になれるというのが、今回採用しようとしているクッション枠2枚の大きな違いだと考えています。サイクルの起点になれるクッションと同居するゴリランダーは対面位置としての役割を広げるため、ウッドハンマーおよび10まんばりきは確定で採用する方がいいと考えています。

10まんばりきに関連して、ここからはじめんテラスについてです。ハバタクカミで説明した通り、サーフゴーが増える想定をしていたのでサーフゴーおよびその周辺のポケモンとして採用されやすいガオガエン、化身ランドロス、タケルライコに強いじめんテラスを使用していました。じめんテラス10まんばりきはようきガブリアスのシングルダメージじしんと同等の火力になります。

処理ルートが透けたことと、サーフゴーが増えた後は中速高火力が増える想定をしている話をハバタクカミの欄で説明していて、そのときにイーユイを想定するべきなことから早々にほのおテラスに戻しました。シーズン16の序盤は雪が流行っており、それを対策する意図があるのかないのかコータスの採用が多かったので、そちらに対して選出を広げるためにもほのおでよかったと思います。

単体性能としてはじめんがいちばん強いと思っているのでもしよかったら使ってみてください。

🍀採用率TOP20に対する主な処理ルート

相手が採用しているすべてのポケモンに対して根拠を持って選出をするために、軸に対して選出をするイメージではなく相手の6匹のポケモンを個々で考えて、6匹すべての処理ルートを作れるような4匹を見つけるパズルゲームとして選出を考えています。パズルゲームを成立させるために役割を分散して、いろいろな処理ルートを取れるように組んでいるつもりです。

この考え方はパーティを問わず大切にしていることであり、僕のパーティをもし使う人がいるならばその考え方に従ってくれると嬉しいので、選出例ではなく個々の処理ルートを載せておきます。

ハバタクカミ

でんじはを入れて上から殴る想定で選出しておき、そのルートを取れない場合は下から高火力打点+先制技の処理に切り替えます。ムーンフォースまで入れておくとウーラオスカイリューゴリランダーの攻撃でテラスやいかく引きを無視して落としやすいです。

以下のように僕がよく取る順番に並べていきます。他にもあると思いますが主要なものを纏めました。
①でんじは+ムーンフォース+あんこくきょうだorアイアンへッドorウッドハンマー
②ブラッドムーン+先制技
ウッドハンマー(A-1のときは+先制技)
④(はがねテラス)アイアンへッド(+ふいうちorグラススライダー)
⑤あんこくきょうだ+先制技

オーガポン

カイリューとウーラオスを軸に処理します。かなり勝率が高い相手なので特に意識していないです。

①スケイルショット+ムーンフォースorしんそくorスケイルショット
②でんじは+ムーンフォースインファイト
③あんこくきょうだ+先制技
④ブラッドムーン+先制技

ガオガエン

ムーンフォースで型判別を意識します。対面からサイクル拒否して落とせるポケモンはいませんがガオガエンに打点を持っているポケモンは多いです。

①(ムーンフォース+)インファイト
②攻撃技+だいちのちから
ムーンフォース×2+10まんばりき
④スケイルショット+ムーンフォース+10まんばりき
⑤スケイルショット×3

タケルライコ

ムーンフォースで型判別を意識します。でんきテラスはカイリューウーラオスで、フェアリーテラスはゴリランダーガオガエンの処理を意識します。ゴリランダーガオガエンを選出した場合はなるべく早く1匹落として4-3または3-3によるTODを最初から狙います。選出画面での型の推測に失敗した場合ははがねテラスアイアンヘッドなどの選択肢も必要です。

ムーンフォーススタートで分岐
a.フェアリーテラスたべのこし
でんじは→ウッドハンマーフレアドライブor最後まで放置してTOD
b.テラスなしたべのこし、でんきテラスチョッキなど
+攻撃技
②(あくび+)あんこくきょうだ+10まんばりき
③はたきおとす+だいちのちから
など 選出パターンも型も多いので他にもいろいろあります。

ゴリランダー

オーガポンと同様にカイリューとウーラオスの処理を狙います。ムーンフォースウッドハンマーでごり押せる選択肢は覚えておいて損しないと思います。

①スケイルショット+ウッドハンマー反動+先制技
②あんこくきょうだorインファイト+ふいうち
ムーンフォースインファイト
フレアドライブ+ふいうちorしんそく
ムーンフォースウッドハンマームーンフォースorウッドハンマー
⑥ブラッドムーン×2(あくび込み)

ウーラオス

でんじはで型判別を意識します。でんじはを放てないときはカイリューかガチグマの対面処理を狙います。

①ブラッドムーン(+先制技)
②スケイルショット+ムーンフォースorスケイルショットor先制技
③でんじは+インファイト(相手テラス想定)
ムーンフォース(+先制技)
ウッドハンマー(+先制技)

トルネロス

カイリューのスケイルショットで先制技圏内に入れて、ターン消化をしてから倒すことを意識します。なるべく放置するために集中しないことが大切です。

①スケイルショット+しんそく
②でんじは+ムーンフォース+あんこくきょうだ
③ブラッドムーン+先制技
④あんこくきょうだ+先制技

ランドロス

ウーラオスカイリューによる対面処理を狙います。ブーストエナジーのないハバタクカミが上を取れるのでハバタクカミを引いて残すことも多いです。

①あんこくきょうだ+先制技
②スケイルショット+スケイルショットor先制技
ムーンフォースムーンフォースorスケイルショットorあんこくきょうだ
ウッドハンマー+先制技orムーンフォース
⑤ブラッドムーン+先制技orムーンフォース

パオジアン

でんじはで機能停止を意識します。ちょうはつ+ガオガエン引きでねこだましが確定で通ることを意識するとウーラオス以外の攻撃が通しやすいです。

①(でんじは+)ムーンフォースorインファイトorアイアンへッド+先制技
インファイト+はたきおとす
③はがねテラスアイアンヘッド+先制技
④ブラッドムーン+だいちのちから(どくテラス時つららおとし確定3)

モロバレル

ハバタクカミのちょうはつで邪魔をしながらカイリューウーラオスガチグマの攻撃を合わせて処理を狙います。攻撃的な選出が取れない場合は、ガオガエンとゴリランダーでキノコのほうしを避けながらサイクルします。

①スケイルショット×2(HB特化ゴツメが9発で倒せる)
②スケイルショット+あんこくきょうだ
③スケイルショットorあんこくきょうだ+ブラッドムーン
④だいちのちから+ブラッドムーン
⑤攻撃技+フレアドライブ

リキキリン

テラスを無視できるところまでムーンフォースなどの等倍打点で削るか、他にテラスを切られない利点を意識しながらあんこくきょうだを押します。おいかぜに入っているパターンはハバタクカミが上を取れているのでんじはを入れることを意識します。

ムーンフォース+高火力攻撃技
②あんこくきょうだ
③あんこくきょうだ+はがねテラスアイアンヘッド
④はたきおとす+攻撃技

カイリュー

でんじはで型判別を意識します。ムーンフォースまで入れてマルチスケイルを壊してカイリューウーラオスガチグマの処理に乗せたいです。

①(でんじは+)ムーンフォースorスケイルショット+あんこくきょうだorインファイト
②スケイルショット(テラス無し想定)
③(あくび+)ブラッドムーン+あんこくきょうだ
④あんこくきょうだ×2

コータス

カイリューコータスを削り、周りのポケモンカイリュー以外で処理するように動きます。倒すことよりも耐性テラスを使いながら低いHPで放置する意識を持ちます。

①スケイルショット×2(9発で倒せることが多い)
②だいちのちから
③スケイルショット+ムーンフォースorはたきおとす+あんこくきょうだ
④スケイルショット+10まんばりき
ムーンフォースorはたきおとす+あんこくきょうだ×2
⑥あんこくきょうだ+10まんばりき

イエッサン

ゴリランダー引きの選択肢を常に持ちながら攻撃技を通します。ウーラオスゴリランダーガオガエンから最低2匹は選出できると思うのでほぼ負けないと思います。

ムーンフォース+スケイルショット
②あんこくきょうだ
ウッドハンマー
④あんこくきょうだ+アイアンヘッド
ムーンフォース+はたきおとす

ブリジュラス

でんじはを入れるかあくびで処理するか選出画面で考えておきます。Bがどれだけ上がってもハバタクカミ、マルチスケイルカイリュー、ゴーストテラスウーラオス、どくテラスガチグマとかくとう打点は常に切れているので、スケイルショットで25%のダメージを与えた方が得なことが殆どです。お願いなのでスケイルショットを撃ってください。

①(でんじは+)ムーンフォース+スケイルショット+あんこくきょうだorブラッドムーン
②あんこくきょうだ×2
③(あくび+)だいちのちから+ブラッドムーン
ムーンフォースインファイト
ウッドハンマー+ブラッドムーン

イーユイ

カイリューとウーラオスによる対面処理を目指します。周りに対面操作されない意識が必要なポケモンであり、イーユイ自体を意識した対戦にはならないと思っています。

インファイト
②スケイルショット
ムーンフォースしんそく
④10まんばりき
しんそく+ふいうち+グラススライダー

サーフゴー

おいかぜやいかりのこな系統なポケモンを落とし切って、サポートが無くなったサーフゴーを上から処理します。慣れるまでは勝率が低いですが、慣れると有利な相手です。

①あんこくきょうだorインファイト
②あんこくきょうだ+はがねテラスアイアンヘッドorウッドハンマー
③10まんばりき+攻撃技
フレアドライブ+攻撃技

ガチグマ

トリックルームの場合はトリックルームが切れたタイミングにインファイトを狙い、それ以外の場合はムーンフォースやスケイルショットの削り切りを狙います。

ムーンフォース+攻撃技
インファイト(+攻撃技)
③スケイルショット×2
④スケイルショット+しんそく+ふいうち
⑤グラススライダー+ふいうち
ウッドハンマー

ウガツホムラ

フェアリーテラスを切らせて他にテラスが残らないと嬉しいときはスケイルショットを、そうではない場合はガチグマでの処理を狙います。

①(でんじは+)だいちのちから+ムーンフォースorあんこくきょうだorはたきおとす
②スケイルショット(+攻撃技)
ムーンフォース+はがねテラスアイアンヘッド
ウッドハンマー+あんこくきょうだ

🍀最後に

嬉しいことに似たようなパーティを使っている人がたくさんいて、その人たちの邪魔になるタイミングでは公開できなかったのでずっと非公開にしていました。そしたら、対戦すればするほど書きたいことが増えて、どんどん長くなってしまいました。ここまで読んでいただいて、本当にありがとうございました。

ちょっとだけ関係のない話をさせてください。配信をしているときに、「ポケモンが勝てないときはどうすればいいの?」とか、「ポケモンに才能は必要なの?」とか、そういったコメントを貰うことがありました。

対戦をしながらだと言葉が上手く纏まらなくて、後からこんなツイートをしました。

僕はやっぱり人と競うよりは、誰かより強いかどうかよりは、他のことより前向きになれるからポケモンをしているのかなと思っています。もしも暇なときついついポケモンのことを考えてしまうなら、ポケモンをすればいいのかなって思うんですね。

ある指標のどこからに価値があるとか、そんなことは自分のなかで持つべきものであって、他の人に押し付けるものではないのかなと。きっと僕は1位か2位が見えたら嬉しいと思うから目指したいけど、それは4位までは取れていて3位も手の届くところにあったからという過去があるからで、過去は他の人に向ける剣にも人を寄せ付けない盾にもしたくない気分です。どちらかというと、抱えておくもの?


話をパーティに戻して、もう命中不安はいいかなって気分です🤮
次は命中安定を徹底するか、命中不安を前提にできる一撃必殺に着目するか、そんな感じのことがしてみたいですね。

とはいえ、ここまでルールが変わった直後のシーズンに一度もパーティを作れなかったくらいにはパーティを作るのが人よりも遅いので、シーズン20くらいには2000を目指せていたらいいなと思います~

それではまた、ランクマッチでお会いしましょう❄️

【SVダブル】びりびりショットが飛び出した!【シーズン14 / 最終20位】




カイリューイカサマダイス

はがねテラス
マルチスケイル
いじっぱり AS252 H4
167-204-115-x-120-132
まもる/しんそく/スケイルショット/アイアンヘッド

レギュレーションが変わるときに考えるべきことはこれまでと何が違うか?であると考えています。当たり前と言われたらそうとも言うのですが、新しいポケモンの強さや新しいポケモンを活かした組み合わせが議論されやすく、逆にこれまでのポケモンの強さにはあまり目が向いていない印象があります。もっと具体的には、例えばタケルライコというこれまでには居なかったようなポケモンが登場しました。ところで、このポケモンが強いか弱いか、それを正確に当て切るのはとても難しいはずです。しかしながら、強さが議論される任意のポケモンが存在するとき、即ちそれはそのポケモンを強いと考えている人が一定数いることで成り立ちます。僕はテツノイサハが強いか弱いか気になったことがありません。
このような状況であれば環境として無視をすることはあり得ないと言えます。自分が強いと思うことと環境が強いと思うことは別であり、タケルライコが仮に弱かったとしても、この時点で既にみずウーラオスの個体数は減ると予想できるはずです。

このように様々なポケモンについて強さは不明なものの既存ポケモンに確実に影響がある箇所を探したとします。そしたら流動的な環境を追うのではなく、情報から離れた位置で主観的な強さを求めてポケモンをしようとしている僕のような人たちは何をするかです。僕はこういうときに、議論対象のポケモンおよびその影響を受けて強くなるポケモンにイージーを取れる可能性がありながら、単体としての性能が担保されているポケモンを探すことをしています。

ということで、タケルライコ、ウガツホムラにイージーを取れる可能性を作りながら、みずウーラオスの減少はウーラオスのスカーフの減少を意味しており、それは100族以上の特殊アタッカーも増える流れに移行するはずであるため100族より抜けた位置にいるオーガポンの採用率が上がると予想し、ニードルガードの択をせずに致命傷を与えるスケイルショットカイリューを採用しました。

ラスタルは前期と同様にはがねテラスにしており、カイリューのはがねテラスは環境に依存しない採用ができてしまうパオジアンとハバタクカミに対して行動の選択肢を増やすことができます。また、追加されたガオガエン入りに対してもはがねテラスを切りながらアイアンヘッドを選択することでメガネのような火力が高めで耐久が低めなハバタクカミは確実に処理することが可能です。

それ以外の採用理由は前期とほぼ同じで、みずウーラオスは無視することはできませんし、くさタイプも減少するとは思えないためドラゴンタイプであることを評価しています。

ハバタクカミ:ブーストエナジー

みずテラス
ずぶとい H252 B236 C4 D4 S12
162-x-115-156-156-157
あまえる/でんじは/ちょうはつ/ムーンフォース

HからBに努力値8を移すと初手ウーラオスに強くなる可能性があります。

前期と全く同じあまえるでんじはハバタクカミです。ウーラオス、ガチグマとともに3匹で同じ構成を保っています。

でんじはについて気になると思うので今回はここを中心に説明します。耐久に振り切ったすばやさブーストエナジーハバタクカミは基本的に行動が保証されています。その行動保証を優先したことで失った対面性能(低速相手の対面性能)はあまえるとちょうはつによってカバーできることを前期のブログにて記載しました。
ここまでは前提として、耐久振りあまえるちょうはつブーストエナジーハバタクカミには行動が担保されていても弱い状況があります。それは相手もすばやさブーストエナジーハバタクカミを出してきた場合です。このとき、配分によって後攻から動くことが確定しているのでこごえるかぜによるすばやさ操作を有効に働かせられるのは相手側です。こちらもこごえるかぜを放つことで仮に倒されても瀕死の位置に着地させたポケモンが強い事実はありますが、相手の裏のポケモンの依存度が大きく、誤魔化しているという範囲を超えることはできないと、最初に雰囲気でこごえるかぜを採用して感じていました。

こごえるかぜの目的はすばやさ操作であるため、最低限対面ゲームを認めるために後攻から消極的な押し方をする可能性を残しながら(対面ゲームにすらならない対戦が生まれるリスクを減らすためにすばやさ操作という役割はハバタクカミに残しながら)、それよりも強いすばやさ操作ができればこの問題は誤魔化すことができます。でんじはとトリックルームをそれぞれ使い続けて、自身のあまえるちょうはつの遅延性能との噛み合いをより活かせるでんじはを採用しました。

また、シングルでは既にでんじはが流行っていて今では一般的なポケモンになっている認識を持っています。その結果としてシングルをしている人たちがでんじはハバタクカミをどのように拒否しているか追ってみたのですが、でんきテラスによる拒否を目指す人が毎シーズン一定数残り続けています。つまり、カプ・レヒレを入れたら終わりといったような簡単な解決策がない世代であるのは明確です。

そして、ダブルにおいてここまでのプレイヤーの傾向からもパオジアンもハバタクカミもカイリューもでんきテラスにすぐに移行するはずがないので、環境全体で誰もでんじはの拒否を目指していないのであればそのままでんじはという技の単体性能が突き刺さるという狙いもありました。

ガチグマ:おんみつマント

どくテラス
ひかえめ H252 B4 C156 D4 S92
220-x-141-192-86-84
まもる/あくび/ブラッドムーン/だいちのちから

S:でんじは込み100族抜き
CからBに努力値40を移すと補正ありウーラオスインファイトを耐えることができて綺麗になりますが、乱数なのか意外とようきが多いのかそもそもテラスを切ることが多いのか倒されたことがないので放置してます。

対面操作とサイクルカットをできるポケモンです。イメージはガオガエンより即効性のある対面操作が可能で、ウーラオスに似たサイクルカット性能があり、一方で行動を取ること自体は他のポケモンよりも難しいです。逆に言えば行動を取れる可能性があるターンは行動を取ることで強さを発揮できると考えているので、トリルエースとしての運用をしないのであればおんみつマントになると思っています。

ガオガエンが追加されたのでマッチングした人には勘違いされてる気がしなくもないですが、前期から採用しているアイテムになります。主な用途は貴重なテラスを切ったときのパオジアンのつららおとし怯み、ハバタクカミのムーンフォースCダウン、ゴリランダーのねこだまし択の回避(方向およびそもそもねこだましするのかどうか)、合体3w/4wヘイラッシャのいわなだれ怯みです。(カイリューやハバタクカミにテラスを切ることがあまりない対戦なので怯むとそのままガチグマ以外がすべて倒されてシャリタツで負けになります)
これに加えて今期はテラキオンいわなだれにも行動を取る必要があったのでアイテムを変える選択肢は無くなりました。

このような構築にガチグマを入れるとき、基本的にハイパーボイスを撃つ状況は存在しないので入れていません。もしも技をひとつ変えるならばどこかにしんくうはを入れたい気持ちもありますが、現状より強い型にするには配分やアイテムから考え直す必要があると思います。

ウーラオスきあいのタスキ

ゴーストテラス
ようき AS252 H4
176-182-120-x-80-163
みきり/ふいうち/あんこくきょうだ/インファイト

前期から引き続き同じことを記載しますが、あんこくきょうだの存在を見せてフェアリーテラスを誘ってカイリューのはがねテラスアイアンヘッドで詰めに行くと綺麗に勝てます。

オーガポンみず:いどのめん

みずテラス
いじっぱり H164 A156 S188
176-176-104-x-116-154
ニードルガード/このゆびとまれ/ツタこんぼう/ウッドホーン
H:そこそこ耐えるようになる+16n
A:11n
S:準速イーユイ、ランドロス抜き

このポケモンも一般的な型や使い方で説明不要だと思います。
対面的な全体押し込み系の構築に出したり、無理にでもトリックルームを起動してくる系の構築に出したり、他のポケモンが出したくないときに出していました。ガチグマのD方向が弱いので、そういう面で気持ち補完が取れている気がしています。とはいえ違うポケモンでもいいと思うのですが、後述する6枠目で悩み続けていたのでここを見直す時間は足りませんでした。

6枠目

今期の時間切れ枠。前期のブログの最後にこの辺りの話をしているのですが、僕は明らかに人よりパーティを組むのが遅いです。シーズン5と同様に迷走したまま終わった感覚が強く、今回はその過程を載せておきます。

ガオガエン:イバンのみ

ほのおテラス
いじっぱり H252 A116 B52 D84 S4
202-165-117-x-121-81
ねこだまし/フレアドライブ/はたきおとす/すてゼリフ

(pjcs)
むしテラス
いじっぱり H252 B92 D164
202-135-134-x-131-79(個体値29)
ねこだまし/フレアドライブ/とんぼがえり/まもる

1951→2053→1957
1951から2053までは全試合選出しました。

ガオガエンというポケモンの役割はクッションです。いかくととんぼがえりにより安全にアタッカーを着地させることができながら、危ないときや詰ませの段階ではねこだましを放つこともできる便利なポケモンです。


とつげきチョッキおよびオボンのみの強みは①~③の安定性および、⑤の対面撃ち合い性能だと考えています。
しかしながら、前作まで僕はガオガエンが好みのポケモンであったにも関わらず、パーティに入れていいのか不安になり続けました。
これについては、今作の数値が高い対戦において、①~③の安定性はもはや信用できなくなっているというところに原因があると考えています。
プレイヤーは安定択として③を選択しながら、実際には瀕死になってアタッカーを着地させることが多く、④が終わった時点では既にガオガエンが瀕死になっている選択を取らざるを得ない可能性が高いです。

そのとき、とつげきチョッキおよびオボンのみの⑤の対面撃ち合い性能は失われているように感じられました。それであれば、⑤を先回りで取得することが可能であれば、①の安定性が気持ち落ちながらも⑤の対面撃ち合い性能を疑似的に担保できたことになります。

これを実現できるアイテムはイバンのみです。①および②のタイミングで着地させたときにHPに余裕があれば従来通り素直にサイクルを回して、⑤のタイミングの対面撃ち合い性能はイバンのみでもとつげきチョッキやオボンのみと同等の行動回数を実現できます。(オボンで行動回数が増えるのは1回である可能性が高いため)
そして、①および②のタイミングで今作特有の数値やテラスタルによる火力増強でサイクルを回すことができなくなってしまったら、そのまま⑤を先取りしてスリップを入れます。これにより、あんこくきょうだやスケイルショット、ツタこんぼうの圏内に押し込むことが可能です。

つまり、クッションポケモンのイバンのみは、相手または状況が対面的な戦闘の流れを選択してしまった場合に、クッションポケモン自体にも対面性能を持たせる役割の拡張を行うことができます。

キラフロル:イバンのみ

はがねテラス
ずぶとい H252 B244 C4 D4 S4
190-x-155-151-102-107
こらえる/みがわり/パワージェム/ヘドロばくだん

1957→2045

発想は先ほどと同じです。イバンガオガエンにおいて⑤の役割を先回りで取る対戦が多かったので、もはやとんぼがえり等は不要な気がしてきて、クッションポケモンとして繰り出した瞬間に影響があるどくげしょうを持っているキラフロルを見つけました。後発で選出してクッションとして繰り出し、②としてヘドロばくだん等を放った後にみがわりやこらえるで適当に調整して⑤の役割を先に取る流れまでできれば理想です。最悪でもどくが撒けて対面リセットはできるので腐ることはないです。
戦い続けたら型バレで事故を起こすことが確定している勝ち方しかできなかったので、2050付近まで上げてすぐに撤退しました。この時点で最終日付近だったので、使うポケモンがいなくなって最後は適当に何でもないオボンのみガオガエンを使っていました。

最後に

規約の修正を確認してからスカーレットの方を上げていたのでとても疲れてしまったのですが、逆に3日間でも20位になれるのは新しい発見でした。

配信していたバイオレットの方も最終日は2000以上で戦っていたのですが、こちらは7時くらいから最終1桁になった方たちにマッチングし続けてぼこぼこにされてしまいました。…相手の視点でどうだったのか分からないですが、僕としては見た目の状況が悪化するタイミングこそ早かったものの、対戦全体の方向としては惜しい対戦ばかりだったと感じています。それでもすべての対戦で負けているのは、気迫やら想いやらに押されているようにも思えてしまいました。

いや、下手なだけなんですけどね。それにしてもちゃんと通すところで通してくるところには最終日ならではの雰囲気を感じられたと思っていて、とても楽しかったです。

結果として、時間も足らず体力も限界で、最後は2000を割ったダメージが大きくて片方は1981で終わっています。
全体を底上げしてインフレに貢献できたことを嬉しく思いながら、いつかは僕も参加できたらいいな~と思います🤗

おまけ

なんとなくこのパーティでpjcsも潜ってしまったのですがさすがに短い期間に対戦しすぎて疲れました;;
予選抜けイバンガオガエン爆誕まで後1勝でしたが、楽しかったのでよかったです!

【SVダブル】緩やかなシナジー【シーズン13 / 最終20位】


環境的にはあまりいない型のポケモンが殆どなので、今回も文章量が多いです。

カイリューとつげきチョッキ

はがねテラス
いじっぱり AS252 H4
167-204-115-x-120-132
しんそく/アイアンヘッド/アイススピナー/じだんだ

レギュレーションD付近からドラゴンテラスが多くなったことから分かる通り、くさやみずに耐性があることの評価が高い環境になっています。それであればドラゴン枠を採用することでテラスタルを柔軟に使えると考えて、ドラゴンで最もテラスタルを必要としないカイリューの採用から始めました。

ドラゴン枠として採用するためには火力が出ないしんそくを軸から外し、そのときにどうやってダメージレースを不利にしないか真っ先に考える必要があります。今回は以下の2つから考えることにしました。
カイリューにテラスを切る意味がないポケモンはハバタクカミ、ゴリランダー、テツノカイナです。これらに強い技があればテラスの耐性変化における被害を受けにくいので、ハチマキしんそくをしなくてもダメージレースが不利になりません。
②環境的にみず、ほのお、くさテラスが使いにくいです。どく、ドラゴン、フェアリーテラスがあらゆる構築に汎用的に組み込まれています。テラスタルを自然と巻き込む形を作ることでダメージレースを有利にします。

このような関係性を作れる3つの技を採用しました。
じだんだ ①テツノカイナ ②どくテラス
アイススピナー ①ゴリランダー ②ドラゴンテラス
アイアンヘッド ①ハバタクカミ ②フェアリーテラス

3つとも追加効果が面白くて、特にアイススピナーは採用率が非常に高いゴリランダーの火力と先制技を同時に失わせられるため強力です。このような弱いポケモンを場に生み出してトリルなどの盤面操作の補助をしてもいいですし、ウーラオスを対峙させて居座っても引いても半壊する状況にしても強いです。あと、潜るまで気づいてなかったのですがグレンアルマ系列にほぼ負けなくなりました。


ここからはテラスタルについてです。はがねテラスはダブルのカイリューではあまり採用のないテラスタルの認識ですが、あんこくきょうだに不利を取るフェアリーテラスに対して半減あんこくきょうだ+テラスアイアンヘッドで倒せることが殆どになります。すばやさ順がウーラオスが先なので、偶発対面したイエッサンなどをあんこくきょうだアイアンヘッドで集中するとテラスまもるという存在しない行動以外裏目がありません。(クレセは無理ですが2回目のトリルを事故らせる動きを取れます)

また、3匹目のハバカミのシャインに縛られているかつ隣がシャイン+攻撃で倒される場合に数的不利を取ってしまうので、相手視点集中する意味のないカイリューでシャインを耐えて盤面を丸ごと返すこともできます。

最後に、ヒスイウインをサイクルでケアするのが難しい環境です。対面的に動けるヒスイウイン以外のいかくは向かい風すぎるので、どうしても対面的な勝負を仕掛けられてしまいます。
ということで対面的な処理をできた方が都合がいいので、なだれを遅延しながらじだんだを放って73%でほぼ瀕死まで持ち込みます。仮に怯んでしまった場合ですが、ダメージで拘りかどうか判別できるため、拘りであったら一度引かせる動きを取らせてその隙にトリルを行い、まもれないヒスイウインを下から待ち構えます。拘りでないなら火力がないので素直にクレセに引いてトリルをします。怯んだ後のじだんだはいかくが入っていても確定でヒスイウインを倒せるのは覚えておいてもいいかもしれないです。

ハバタクカミ:ブーストエナジー

みずテラス
ずぶとい H252 B236 C4 D4 S12
162-x-115-156-156-157
ちょうはつ/あまえる/でんじは/ムーンフォース

前提として、初手を想定するハバタクカミというポケモンは運用がとても難しいと考えています。こだわりメガネを持つとミラーでシャドーボールを押されたり、すばやさブーストのこごえるかぜ+高火力に対応できません。一方でブーストエナジーにも問題があり、テツノカイナのような初手をされたときにテラスをされなくても思うようにダメージを与えられず、テラス位置の固定すらできない状況になります。
つまり、こだわりメガネは数値で固めた遅い初手に強い代わりに何もできない可能性があり、ブーストエナジーは行動保証を得た代わりに行動しても弱い対面が発生します。

そこで、遅いポケモンにしたいことを列挙していったところ、低火力では突破しにくいモロバレルのようなサポートを止めるちょうはつと、テツノカイナのようなアタッカーを機能停止にできるあまえるの2つがあれば不利にならないことが分りました。カイリューがチョッキを持っていて、ハバタクカミはとくぼうが高いので特殊方面は問題になりにくいためです。

一方で、すばやい相手にはブーストエナジーを活かしてこごえるかぜをするのが主流ですが、初手になりやすいカイリューが高耐久かつ技範囲を打点にしたポケモンなので即効性を必要としていません。すばやさ操作は永続的な効果と上振れ性能の2つを持ち、裏に投げることの多いウーラオスヒードランのどちらとも相性のいいでんじはとしました。

ムーンフォースしかないハバタクカミを使うのは最初は躊躇していて最終日以外は他の持ち物を含めていろいろ試していましたが、間違いなくこの構築にはこの型が一番あっていてお気に入りのポケモンです。

ガチグマ:おんみつマント

どくテラス
ひかえめ H252 B4 C156 D4 S92
220-x-141-192-86-84
まもる/あくび/ブラッドムーン/だいちのちから

S:でんじは込みで100族を抜けるまで

ここまでの2匹は火力が高いとは言えず、出したところで何もすることがない想定ができるパーティはそう少なくありません。そういったパーティに必要なのは瞬間火力なので(≒瞬間火力が不要ならばカイリューハバタクカミでいいので)、ガチグマとウーラオスを採用しました。

ブラッドムーンを放ちながら中盤以降はあくびをしていれば無難に強いです。ハイパーボイスはテラスやアイテムを重ねないと瞬間火力にならないので、様々なタイプに瞬間火力を出せるブラッドムーンとだいちのちからの組み合わせにしています。ラス1対面や合体ヘイラッシャをあくび込みで有利にできるように最後の枠にはまもるを入れています。

ラスタルはどれも一長一短に感じていますが、このポケモンは欲張らずにとりあえず行動をすることに意味があると思ったのでどくにしています。どくテラスはかくとうとくさを半減にしますが、それらはねこだましを持つことが多いです。受け方向のテラスタルをした際にねこだましで消化されるのはとても弱く、まもるをしてねこだましを警戒しているようでは隣の集中をケアできません。また、つららおとしという非常に性能の高いこおり技の弱点を消すために貴重なテラスタルを切ることもあれば、元のタイプが受けにくいヒスイウインに強いじめんとなっています。ということで、アイテムはおんみつマントです。

ウーラオスきあいのタスキ

ゴーストテラス
いじっぱり AS252 H4
176-200-120-x-80-149
みきり/ふいうち/あんこくきょうだ/インファイト

中途半端なポケモンや行動に滅法的に強いガチグマと対になる高火力枠として、どのような状況でも安定した火力を出すことができるきあいのタスキウーラオスを採用しました。安定した火力が欲しいのでいちげきにしています。

特に話すことはないですが、テラスは火力を伸ばすあくやステラでもいいと思います。今回はテツノカイナに隙をみせると永遠と回復されるので回復を阻害できて、ついでにあらゆるねこだましを受けないゴーストテラスにしました。

クレセリア:オボンのみ

フェアリーテラス
のんき H252 B76 C108 D68 S4
227-x-154-109-149-95
トリックルーム/サイコキネシス/サイドチェンジ/にほんばれ

S:ヒードラン-2

構築にはすばやさ操作を入れたいのですが、トリックルームを軸にした構築でもないのでクッションにもなれるクレセリアが一番適していると考えました。

攻撃技はムーンフォースが一般的ですが、テラスのないテツノカイナとれんげきウーラオスを大きく削れて、トリル中にハバタクカミやオーガポンを押し込みたい状況が容易に想像付くためサイコキネシスにしています。

みかづきのいのりとサイドチェンジはどちらも体力を残すという面で共通していると考えています。ガチグマやはらだいこテツノカイナといった要塞化したいポケモンがいる訳でもないので片方でよく、状態耐性はハバタクカミのちょうはつとヒードランのもらいびとみがわりで十分取れているので状況を選ばないサイドチェンジにしました。

ムーンフォースみかづきのいのりを外してまで技スペースを開けたい理由はにほんばれです。トルネロス軸はサーフゴーやゴリランダーといったポケモンが採用されますが、ほのお耐性をあまごいで担っているかテラスで担っているか選出画面で判断することはできません。そこであまごいのパターンを完全に裏目にできるにほんばれを組み込みました。また、ゴリランダーとヒードランの関係性からあまごい関係無しに必要な技と考えています。

対戦としてはムーンフォースがあるように相手の視点で見えているのを意識して、ムーンフォースよりも補助技を優先しているような動きを取りながらサイコキネシスを温存して、型の匿名性を高めることを推奨します。

ヒードラン:もくたん

ドラゴンテラス
ひかえめ HC252 B4
198-x-127-200-126-97
まもる/みがわり/ねっぷう/だいちのちから

イーユイやコータスやこだわりメガネフェアリーテラスハバタクカミなどに頭を悩まされたくないため、クレセリアの相方でなくとも選出できるヒードランをトリルアタッカーとして採用しました。

このポケモンの最大の問題はゴリランダーです。10まんばりきによって簡単に破壊されてしまう上に、相当速いヒードランを使ってみたこともあったのですが最速レベルのゴリランダーも大量にいて行動が全く安定しません。しかしながら、ヒードランの強みはほのおはがねという耐性であるのは明確です。危なそうだからすぐテラスを切るのであればこのポケモンである必要が特にありません。

そのために元の耐性を保てるシュカのみを持つことも考えられますが、ねっぷうの火力が足らずに少しでもゴリランダーの体力が残っているとトリックルームが切れた後にねこだまし持ちとして永遠と場を邪魔してきます。クレセリアに再度ウッドハンマーが飛んでくるのも危険でとにかく時間がありません。

相手視点でヒードランを倒しているまたはテラスを切らせている状況を作れる10まんばりきを裏目にできるのは、にほんばれ+もくたん+ダブルダメージねっぷうです。ここまで掛け合わせればかえんほうしゃマグマストームを持たなくてもどのようなゴリランダーでも倒すことができます。また、トリックルームにはまもると交代を合わせた時間稼ぎをされますが、それを拒否する火力を交代先に押し付けることができます。

みがわりはコータス軸に出すことが想定されるタイプなので、コータスが選出されなかったときにその周りに対してもトリックルームを枯らしに行けるように時間稼ぎに使う想定をしています。また、それに伴ってそれらの構築に打点として通りやすいだいちのちからを入れています。

みがわりに戻りますが、他にもトリックルームのラストターンに強く、そして何よりサイドチェンジと掛け合わせることで永遠と生き延びることができます。サイドチェンジとみがわりの持つ双方のリスクを打ち消し、特にテツノカイナなどにみがわりを残して強引に全体を削ることが可能です。サイドチェンジは連発できませんが、次のターンはみがわりが攻撃を受ければ何度でもサイドチェンジを押せるといったイメージです。相手視点2回目のサイドチェンジターンに、にほんばれドラゴンテラスねっぷうをするのが心理的に期待値の高い行動になるはずなのでこの選択をよくしました。

にほんばれをしているとみずオーガポンやれんげきウーラオスからクレセリアへの打点がなくなるので、ここまで書いたようにサイドチェンジで荒らした後はヒードラン引きハバタクカミ捨てトリックルームによって再度ねっぷうを連射していきます。

選出

比較的先発が多い:カイリュー、ハバタクカミ
比較的後発が多い:クレセリアヒードラン
どちらにも投げる:ガチグマ、ウーラオス

ガチグマは先ほど記載した通りカイリューやハバタクカミの代わりなので、クレセリアトリックルームを貰って動かすことはほぼありません。

最後に

2敗で1850くらいまで行けたのでこのまま3敗くらいで1900行きたかったですね~(1900到達時は6敗)

前の記事と見た目が似ている通り、3ヶ月掛けて少しずつパーティを強くすることができました。基本的には誰かと考察するわけでも配信や大会を観るわけでもツイートを追うわけでもなく、ポケモン徹底攻略とダメージ計算機のみでパーティを組んでいます。

そのせいか人よりも構築を組む速度が遅い自覚はあって、戦っていて楽しいパーティを使える時間はとても短いです。ですが代わりに、流動的な情報ではなく既知の情報とひたすら向き合うやり方でもパーティを組むことはできるように感じています。結果として毎回のように環境とはズレた構築になってしまうのですが、周りから理解されなくても自分だけは自分のパーティを好きであるためにレートをしていて、これからもしていくのかなと思ったシーズンでした。シーズン7の次にお気に入りのパーティになったのが嬉しかったです。

【SVシングル】フェイタルフローチャート【シーズン9 / 最高2050】


構築概要

シングルバトルの確率要素が多いという話をよく目にしますが、運で負けてるという趣旨の投稿もよく見かけます。それが本当であるならば逆に普段ダブルバトルをしていて知識のないプレイヤーでも運だけで勝てるはずなので、運だけで勝てる構築でゲームができないか試したくなってシングルバトルを始めました。実力の介入余地が減るのは対面構築かつ選出を固定することだと考えているので、その方向性で考えていきます。

選出を固定化する対面構築を成立させるために、どのような対面でも最低限殴れるポケモンが必要です。
そこで、こちらのnoteを参考にゴーストテラスシャドークローオオニューラを軸にしました。


統計からみるレギュレーションD中盤環境(8/11)|ぴらん

今になって思うと、等倍範囲の広いポケモンはテラスで簡単に有利不利を入れ替えられてしまうので、抜群範囲の広いポケモンを採用することで相手にテラスを切るリスクを押し付けることができるように思います。それに加えて、フェイタルクローはタイプ相性を無視して放つ可能性があり、あるいはどくびし展開の可能性も見えるためかテラスを切られる確率が相当低くなっていました。

このようなテラスを切られにくい背景からオオニューラが想像より遥かに行動を保証されてるかつ上振れ要素があるため対面撃ち合いが成立することが多いです。
1.5匹倒せた場合はそのまま逃げ切り、0.5匹しか倒せなかった場合は2匹目をみちづれして3匹目の対面勝負をする想定なら勝率を担保できると考えて、テツノブジンとテツノツツミを組み込みました。

このやり方ならばフローチャートとして表現できるはずなのでnotionで描画しました。ここまでするとプレイヤーの負担を相当低いものとすることができます。

パーティ

オオニューラ 156-200-80-x-100-172
選出画面およびふうせんが見えた瞬間に耐久調整が想定されると考えて無振りにしています。ウーラオスとハバタクカミの上から動くことが何度もあったのでこれはこれでありだったように思います。

テツノブジン 150-x-110-172-80-184
アンコールは積み耐性、トリックルームはみちづれを1ターン伸ばせるのとブーストミラーで誤魔化しの択になるためです。

テツノツツミ 132-x-144-176-80-206

選出回数

セグレイブ 1回
チオンジェン 2回
ヒードラン 0回
オオニューラ、テツノブジン、テツノツツミ 100回くらい

選出に関しては受け回しを除いて相手のパーティを見てすらなく1秒で決めていました。
ですが、それについて申し訳ないとかは考えないようにしています。そう感じてしまうならば普通に対戦すればいいからです。

戦績

最高2050 最終18xx

余談になりますが、どこまで潜るかはイロレーティングの仕組みから計算していました。
剣盾末期にすることがなくて遊んでいた競技プログラミングでもイロレーティングが採用されており、イロレーティングの解釈についてはこちらの記事が分かりやすいです。

AtCoderのレート計算式 #AtCoder - Qiita

この形になってから2000まで50戦程度でその区間の勝率68%で、相手の強さにほぼほぼ影響がなく構築相性と確率分岐で勝ち負けが決まる構築であったので勝率は変動しないと仮定します。(ここが大きな誤りでした)
2000から最終日潜り始めて平均して700位付近と当たっていたので期待レート差を計算し、イロレーティングの計算式に当てはめると推定レートは2080程度になります。

2080まで到達してやめるのが理論値だと考えて潜っていましたが、実際には最終日の勝率が68%を担保できておらず、シングルバトルにおける環境の変化の難しさを痛感しました。
8thと9thではダブル勢のつもりでいるので最近知り合った方にはシングルのイメージがないかもしれませんが、ある程度潜ったシーズンはすべて2050に到達する程度には7thではシングルも遊んでいました。
ですが最終日に潜ったことがほぼほぼなく、環境の変化というものを知らずにここまで来てしまい、構築を複数用意する必要性などを知らなかったことが大きかったと思います。とはいえ、それらを知れたのでいい経験でした!

【SVダブル】孤独に咲き誇るイルカマン【シーズン7 / 最終4位】


イルカマンを保護せず、他の5匹を勝ち筋として扱います。

カイリュー:こだわりハチマキ

テラスタイプ:ノーマル
いじっぱり H4 AS252
167-204-115-x-120-132
しんそく/ギガインパクト/アクアジェット/かみなりパンチ

ノーマルテラスしんそくはスイープとして使いやすく、ひこうテラバーストは対面突破および受け崩しとして優秀です。このどちらを取るかという話になったとき、対面突破および受け崩しはギガインパクトでも担えると考えました。しんそく+ギガインパクトを採用することでどちらの役割も1匹のカイリューに集約させることができます。盤面を見ながらより役割を遂行できる方を選択し、カイリューという強くて扱いにくいポケモンを扱いやすくしたつもりです。

ひこうテラバーストが持っていた対面突破としての役割は、カイリューウインディ、テツノカイナ、サポートを落とした後のイルカマンおよびコノヨザルを考えています。それ以外にも突破すれば裏で詰ませられる相手には通していきます。
受け崩しとしての役割はモロバレル、ヘイラッシャ、イルカマンを見せてテラスを切らせたキョジオーンが想定です。hbd配分のモロバレルくらいなら対面から飛ばせて、hb特化を想定するときはゴールドラッシュやクイックターン、みずテラスに対するねっぷうなどを入れておいて通すイメージです。

ただし、同時に幾つもの役割は遂行できないため、スイープ要素と受け崩しの要素を補完として取り込んでいく必要があります。構築の方向性はこのようなところから決めていきました。

ここからは残り2枠の話です。この構築においてしんそく/ギガインパクトよりも他の技を優先したい状況は、HPの少なくなったポケモンを活かすためにドータクントリックルームをしたい、単に相手がゴーストタイプのため撃てないの2点だと考えています。

トリックルームをしたいときはちょうはつが障壁となりますが、明確に所持しているのはギャラドスファイアローであるため、どちらにも通るかみなりパンチを持たせました。ファイアローファストガードがあり得るため、しんそくではトリックルーム後の展開が厳しくなることも多いです。

ゴーストタイプに関してはゴーストテラスも重かったため、汎用的に処理を行えるアクアジェットを選択しました。つばめがえしでもいいと思います。

汎用的に強いと考えられているじしんといわなだれは構築に全体技が多いため雑削りの役割は他で十分と判断しました。げきりんギガインパクトと押すタイミングが一緒なのでギガインパクトを優先しています。けたぐりはドレインパンチとボディプレスの対象を食ってしまうので入れていません。アイススピナーはほのおみずテラスが多い環境なので見えない裏目を気にしました。

イルカマン:とつげきチョッキ

テラスタイプ:ゴースト
いじっぱり H172 A252 B76 D4 S4
197-233-127-x-108-121
ジェットパンチ/クイックターン/ドレインパンチ/れいとうパンチ

H197-B127 パオジアンのふいうち+カイリューのハチマキテラスなししんそく確定耐え
H197-D108 テツノツツミのフリーズドライ低乱数2発、イーユイのくさテラバースト確定耐え
A233 ドレインパンチ+ジェットパンチでテツノツツミを高乱数(ドレインパンチのダメージで判別可能)、ナイーブクイックターン+カイリューのハチマキテラスギガインパクトでテツノカイナを落とせることが多い(クイックターンのダメージである程度判別可能)

<参考>
みずロトム
157-x-136-126-165-107
HB 21352
HD 25905
ボルトチェンジ 13230
ハイドロポンプ 20790

イーブイルカマン
197-134-102-x-124-121
HB 20094
HD 24428
クイックターン 12060
ヒーロージェットパンチ 20970
ハイドロポンプを先制かつ命中100で撃てるクッションロトムのイメージで使えます

イルカマンはウインバレルなどでサポートするという組み方が一般的ですが、試していたときにイルカマンまたはモロバレルが弱い状況を作られたときに勝てないことが多発していました。僕はくさテラスを上手く判断することができない人であったということです。

話を変えて、そもそも僕は1匹に強い役割を与えるのが苦手でした。ゼルネガエンバレルのような組み方も全く使いこなせたことがなく、僕に向いてるのはガルレヒレランドドランのような役割が曖昧なパーティだと思っています。そこで、構築の軸にせず、周りでサポートしないイルカマンをどこかのシーズンで使いたいと思っていました。

結果として、別方向で考えていた役割が曖昧なカイリューと相性がいいように思えたので組み合わせることにしました。クイックターンで削り続けてしんそくを通すか、しんそくが通らない相手やギガインパクトを放つ対戦ではジェットパンチでスイープするという補完関係です。

イルカマンを保護しないという観点から、HBに大きく割いた上でとつげきチョッキを持たせることを決めました。そうすることで、初手のクイックターンからこちらの戦い方を分岐させることができます。
具体的には、初手に放置された場合は高い耐久と豊富に残った体力を活かしてクッションとしてクイックターンで盤面操作を行うポケモンになり、初手に殴られた場合もほぼほぼどのような攻撃でも耐えるので、タスキを確実に壊してしんそくの補助を行えます。その上で、どこかのタイミングでジェットパンチを1度は放つことができるため、相手を縛りながらトリックルームを展開したりわるだくみを積めばまもるは択ではなくなり、こだわっているハバタクカミやイーユイなどであればそのまま処理することができます。

テラスタイプは珍しいゴーストですが、今回のイルカマンは構築単位で大事なポケモンではないため補助技に強くする理由がありません。やけどやねむりを被弾しても、いかりのこなで吸われても問題にならないということです。ウェーブタックルを持たない関係から火力を伸ばす恩恵も特にないので、勝ち確定盤面を最も作りやすいゴーストテラスにしました。ドレインパンチと相性のいいかくとうも試しましたが、カイリュードータクンがゴーストに弱いため不採用となりました。

ここまで決まったら、次は初手に集中をしてまでイルカマンを落としてくる場合と、イルカマンを放置してきた場合に1ターン目を無駄にしない隣を考えていく必要があります。隣はカイリューになることもありますが、クイックターンからしんそくの流れがタスキやいかくの観点からとても綺麗なため、できれば2ターン目からしんそくを撃てるように初手に安定するポケモンが欲しいといった考えです。

サーフゴー:きあいのタスキ

テラスタイプ:はがね
おくびょう H4 CS252
163-x-115-185-111-149
まもる/わるだくみ/ゴールドラッシュ/シャドーボール

S149 あるターンの終了時にカイリューのマルチスケイルを剝がせているかどうか自分視点で確定させるため

クイックターンから出されるカイリューの補助になるのは全体の削りです。とにかくしんそく圏内の相手を増やすことでカイリューが動きやすくなります。最も避けなければならない状況はイルカマンが大きく削られた上で隣のポケモンも何もできていない状況なので、この枠は素早さが最低限担保されているきあいのタスキまたはブーストエナジーを持たせた高速ポケモンになることが想定されます。

イルカマンがモロバレルを誘ってしまう点はカイリューギガインパクトでも誤魔化せますが、常にギガインパクトを押せるほど簡単な技でもないのは書かずとも伝わるはずで、基本選出に含まれやすいイルカマンおよびカイリューとセットで出したいポケモンモロバレルに強いのが理想です。また、イルカマンはカイリューしんそくのように優先度で上から押さえつけられてしまうとジェットパンチを押すことなく倒されてしまうため、しんそくに強い要素が構築に必要とされています。

これらの条件を満たした上で、しんそくやジェットパンチで縛った際に積み技を押すことができるサーフゴーとなりました。

対戦するときは安易にHP1のサーフゴーを捨てないことが大切です。それだけでしんそくで拘るリスクを押し付けられて、このゆびとまれやいかりのこなといった安定行動による詰ませから外れることができます。
最後に、ハバタクカミといった速いポケモンに対してもHP1で役割を残せます。そのポケモンを下からでも倒せば勝ちの状況を作れば隣に単体打点は飛んでこないからです。例えばハバタクカミカイリューに対して場にいるのがHP1のサーフゴーであっても、隣にドータクンがいればトリックルームをテラスなしで切ることができます。このような状況になるようにクイックターンを使ったり相手のしんそくに合わせたりしてHP1のサーフゴーを場に戻して、存在によってこのゆびとまれを発生させるターンを作ると有利な対戦を作れます。

イーユイ:こだわりスカーフ

テラスタイプ:くさ
ひかえめ H100 C252 S156
143-x-100-205-140-140
ねっぷう/オーバーヒート/あくのはどう/テラバースト

C205 先制技圏内を目指してなるべく高く
S140 相手のこだわりスカーフは豊富な先制技で縛れるので136族ぎりぎりまで

イルカマンがくさテラスおよびくさテラバーストを誘ってしまうので、くさテラスに強いほのおタイプの採用を決めました。テラスが見えた後は盤面が見えやすくなるので、テラスで被った不利を択をせずに切り返すには全体技が理想だと考えています。これはじしん+ノオーツツミの考え方でもあるので一般的な流れのはずです。

加えてタスキを持ったサーフゴーと相性がいい特性であり、カイリューが動きにくいゴーストタイプにあくのはどうを放てるところがもう一つの補完関係です。マルチスケイルカイリューおよびチョッキイルカマンはイーユイと並んでいても簡単な攻撃では倒されないので、4匹目として十分な関係性だったと思います。

アラブルタケ:くろいメガネ

テラスタイプ:ほのお
いじっぱり HA252 D4
219-196-119-x-120-75
まもる/ふいうち/タネばくだん/キノコのほうし

A196 サーフゴーのわざわいシャドーボール+こだいかっせいプレートふいうちでコータスを倒せることが多い

カイリューとイルカマンの別タイプの先制技がかなりいい感じであったので、先制技をもっと増やしてみたいという興味でふいうちを覚えるポケモンを探しました。それでいて、先制技が意味をなさない相手に対して強く動ける要素がほしく、つまりは先制技耐性および低速×数値で固めてくる構築が対象となります。
前者はサイコフィールドやテイルアーマーの所有者がエスパータイプであることからトリックルーム構築になることが多く、今作のトリックルームコータスを採用している可能性が高いです。アラブルタケであればほのおテラス+こだいかっせいで有利を取れます。サポートを出さない対面的な選出をされた際もプレートを持たせることでハバタクカミにふいうちを安定して押すことができます。
後者はディンルーカイナのような構築をイメージしています。こちらの相手に対してはキノコのほうしの通りがいいため、それを誤魔化すくさテラスをカイリューギガインパクトで突破できることを意識すると全体を押さえつけることができます。

ドータクン:たべのこし

テラスタイプ:みず
のんき H252 B108 D148
174-x-165-x-155-47 ※最遅メタモンを持っていないためS47
まもる/トリックルーム/てっぺき/ボディプレス

想定している初手の並びがじしん系列に強くないこと、イルカマンがノーマルテラスしんそくで押さえつけられてしまうことを意識して、浮いていてカイリューに行動が取れるドータクンとしました。

基本的には一般的な構成なので言うことはないですが、まもりながら隣を引いてしんそくやジェットパンチを場に出せば強いターンが多かったのでジャイロボールは不採用としました。少しだけトリルも重いのでトリルターンを遅延できて、みずテラスを1ターン引き伸ばせるまもるはとても構築にあっていたと思います。

他の欄でも少し触れましたが、カイリューイルカマンの先制技で縛りながらトリックルームを通すことでアラブルタケを暴走させて、アラブルタケを止めようとしてる間にてっぺきを積みまくるのが強いです。キノコのほうしとてっぺきは相性がいいと思いました。あとはHP1のサーフゴーをカミツツミ辺りに通すために押したことも多かったです。

選出

ギミックパーティではないので相手に合わせて柔軟に選出することができます。この相手にはこれ!と決めずに、相手の6匹をみながら考えていました。

とはいえ軸によって出すポケモンに偏りはあったので、よく出していた組み合わせを列挙させていただきます。

・高速系(カミユイツツミなど)
+1
特に何もなければ最も勝率が高い相手になります。イルカマンのおかげで何もしなくても相手から見えてる盤面がずれているので、目の前に通る技を素直に押します。

・ヘイラッシャ
+1
+1
イルカマンで時間を稼いでいる間にテラスを誘導する行動を繰り返して、テラスが確定したらいらないポケモンから捨てていきます。

・晴れ

イルカは極力出さないようにします。トドロクツキがいる場合は考えます。
ギガインパクトコータス、ふいうちでハバタクカミを倒して盤面を返せる可能性があることを覚えておくと有利になると思います。(最初から狙うという意味ではありません)

・低速(ディンルーカイナなど)+高速スイープ(カミパオなど)

初手じしん系もこんな感じです。どこかをサーフゴーと変えることも多いです。
ギガインパクトを積極的に押して軸(カイナ)を破壊し、相手が1体だけ持ってくるスイーパーをジェッパふいうちで縛りながらトリックルームを押して次は下から縛るように動くといい感じでした。
相手は火力を失った以上数的不利および数値で負けないようにギガインパクト後のカイリューを放置することができず、カイナとカイリューを1-1トレードして3-3になることが多いです。こちらはテラスがないので不利に見えますが、相手はスイーパーでテラスを切るとタクンのボディプレスがとまらなくなる状況になっていることが多いので相手のテラスは弱い位置で切らせられます。イルカマンのHPがかなり高く残っているのでイルカの性能で押し切れます。

・イッカコノヨ
+1
+1
+2
などなど。。 勝率は悪くないですが選出がかなり難しいです。

・単体でほぼ必ず出す相手
チオンジェン→
テツノカイナ→
コノヨザル→

戦績

最終4位 & 最終8位

最終8位の方は8:55から潜った最後の対戦で急所によって負けてしまったので、それがなければ3位,5位だったと思うと悔しいです;;

とはいえ、過去作含め5回目の最終1桁を取れて嬉しかったです。どちらも43-9、41-9と1桁敗戦で1900付近まで行けたので構築がすごくよかったと思います。対戦してくれた方、ありがとうございました!

🐳ポケモンSV 配信まとめ * Season7 最終4位 - YouTube

【SVダブル】味方を吹き飛ばすディンルーラッシャ【シーズン5 / 最終28位】

投稿時間は2023年5月になっていますが、2024年1月に書いています。ブログにいろいろなパーティを書いてきたのにいちばん変わったパーティが載せられてなくて、いつか書きたかったパーティになります。

ダブルバトルのあくび

あくびヘイラッシャを使っていたときに、みがわりやちょうはつが見えたときに弱い行動をさせられてしまうのが気になっていました。それに、あくびは過去作でシングルのカバルドンやダブルのカビゴンで使っていたのですが、カバルドンのように砂とステルスロックのスリップがある訳でもなく、カビゴンのようにダイマックスを事故らせるといった一時的に行動を止めることが明確なリターンになるゲーム性でもありません。

つまり、ダブルのあくびはただ何も考えずに眠るから強いという発想で留まってはいけなくて、定数スリップを稼ぐ仕組みを考える必要があります。一般的にはキラフロルのようなポケモンになるとは思いますが、個人的にフロルラッシャはマッチングしても困らなかったので、もっと型の匿名性の高いポケモンで定数スリップを稼ぐ方向で考えていました。いろんな行動を取れるステルスロック持ち+あくびヘイラッシャでどこまであくびの裏目を消せて、後ろとシナジーを作れるかといった感じです。

話を戻して、シングルバトルではカバルドンがあくびで流しながらみがわり持ちのようなポケモンにはふきとばしで起点を回避しつつ場を整えていきます。ダブルでは別々のポケモンに持たせることで似たようなことを行える気がしていて、ステルスロックとふきとばしを覚えるディンルーにすることを決めました。

ダブルバトルのあくびふきとばし

ステルスロックダメージの蓄積
・相手の選出把握
この辺りはふきとばしそのものの性能ですね。レギュレーションCではカイリューやパオジアンが採用されることが多いので事故要素にできると思いました。

・ちょうはつ持ちにあくび展開を阻害されない
ディンルーがカタストロフィという強力な技を覚えるが故に、ディンルーにちょうはつが飛んでくる可能性はほぼありません。ステルスロックを見せた後も残りがカタストロフィや攻撃技に見えてふきとばしには見えないので同様に押されることはありません。ヘイラッシャまもる+ディンルーふきとばしにより、シングルのカバルドンでは実現できないちょうはつ持ちに対するあくび展開を成立させることができます。

ダブルバトルのあくびクイックターン

シングルバトルにおいてある程度カバルドンに慣れている人であれば、ステロあくびが始まった段階で特定のポケモンをさっさと眠らせに行くか、スリップが溜まっているのであればHPの少ないポケモンをステロで落としてもらう動きを取ります。

前者は眠っているポケモンカバルドンが対峙していることから、カバルドン側も展開したいポケモンを動かすために交代の1ターン掛かるので、最速起きによって展開を解決されてしまう可能性があります。あくびをしながら居座るのが見えるターンに展開したいポケモンを投げてしまうなどの択があり得ますが、ラグラージであればクイックターンによってその択を解決できることがあります。

これをダブルのあくび展開に落とし込もうと考えたときにそういったポケモンを採用しなくとも、ふきとばしを味方に放つことによってクイックターンを持たずにクイックターンを作れるように思いました。

文字だけだとよく分からないと感じるかもしれないので、実際の対戦のイメージも載せておきます。(相手は配信をしていたのですが、最速起きを狙うためにわざとディンルーラッシャを残しています)

ヘイラッシャ:たべのこし

くさテラス
てんねん
しんちょう H252 A4 B4 D228 S20
257-121-136-x-125-58
まもる/みがわり/あくび/ウェーブタックル

やりたいことは上記に書いたのと、癖のある型ではないので特にありません。てんねんがいろんなポケモンを止めてくれるので、合体ラッシャには負けなかった構築でしたね。

ディンルー:ぼうじんゴーグル

ゴーストテラス
しんちょう H228 A4 B20 D244 S12
259-131-148-x-144-67
ステルスロック/ふきとばし/カタストロフィ/ヘビーボンバー

(参考)ディンルーラッシャではなく、ステロふきとばしディンルーの単体考察時のメモ

ディンルーの問題点は終盤戦の弱さ、低hpで残されて好きなタイミングで落されるため不利になりやすい
落としてくる速いポケモンに強い行動が必要という観点から考える じわれは高速相手の詰ませに使えないので解決になっていない

相手の思い通りに終盤戦を作らせないために最も安定すると考えたのがふきとばし カタスト位置を減らすためにカタストを被弾したポケモンを前に残すことが多いのでふきとばして新しいカタスト位置を作る カタスト位置が次々生まれてくるので暇になることがなく、初手にカタストを入れた相手のhpは3割程度にまで落ちているのでカミキバならテラス無視で確実に倒せるようになる ステロがあることでカタスト回避のためにカタスト被弾済みポケモンに引いても1/4はダメージが入っているためそこは問題になりにくい
また、ふきとばしは積みと滅び耐性を取れる 積みの隣はバレルかイッカなので単体採用率も高いバレルに強いゴーグル ゴーグルを持つことで浮いている+じしんディンルー系にダメレ不利にならないのも利点として想定 ねむりごなの明確な受け位置はあって損しないはず

ハバタクカミ:ブーストエナジー

フェアリーテラス
ひかえめ H196 B92 C44 D4 S172
155-x-87-177-156-177
まもる/みがわり/ムーンフォース/シャドーボール

ふきとばしの着地位置なのでみがわりを入れています。
相手が眠るターンにふきとばしをした場合、寝ているポケモンの前でのみがわりを押すことができます。
相手にあくびを入れたターンにふきとばしをした場合、同様にみがわりを押すことでみがわりが壊れて相手が眠る状況または相手が交代してみがわりが残る状況を作れます。

テツノドクガ:きあいのタスキ

みずテラス
ひかえめ CS252 B4
まもる/ほうでん/かえんほうしゃ/テラバースト

ハバタクカミのみがわり→38(155÷4)
テツノドクガのダブルダメージほうでん→31〜37

環境にギャラドスが多かったのでこっそり処理できないか考えていて、ついでにイルカバレルもこっそり処理できないか考えていました。ハバタクカミのみがわりとくさテラスを切った後のヘイラッシャのみがわりと相性のいいこのポケモンを見つけました。


ここから先の2匹は使っていて弱くて、今みてもよく分からないので無視します。

ウインディ:オボンのみ

くさテラス
いじっぱり H204 A156 B4 D4 S140
191-165-101-x-101-133
まもる/しんそく/フレアドライブ/ワイルドボルト

ウインディンルーを使うことが多かったのでその流れで入っていたんだと思います。このときはいかく依存症でした。

イダイナキバ:こだわりスカーフ

はがねテラス
ようき AS252 H4
191-183-151-x-73-152
ぶちかまし/じしん/インファイト/アイアンヘッド

しんそくに弱いテツノドクガの代わりを探していて、パオカイにはがねテラスアイアンヘッドを撃ちたかったんだと思います。

最後に


結局後ろのポケモンが違いすぎたのが思うように勝率が上がらなかった反省点であり、シンプルにこだわりハチマキのしんそくカイリューこだわりスカーフのイーユイでよかったという感覚です。
後ろが思いつかなかったのは仕方ないという感想ではあったのですが、初手に出すディンルーラッシャもスリップの取り方の面白さに騙されているだけで、こんなにまわりくどいことをしなくてももっと別のスリップの取り方があったようにも思っています。

そこで、ディンルーラッシャをやめたときにどうやって綺麗にスリップを取るのか考えて、味方ふきとばしではなく本当にクイックターンを放ってみたらどうなるのか気になってシーズン7に向かって行くことになるのでした。

【SVダブル】やけどの数はふたつとひとつ【シーズン2 / 最終43位】

ウインミトムシリーズが何故か続いてしまいました。

背景

ヘイラッシャシャリタツ、イッカネズミコノヨザル、弱点保険能動発動系グレンアルマを使わない
→いつものように相手のやりたいことを誤魔化していく受動的なパーティを目指しました。

経緯①

抽象的な戦い方が好きなのですが、2枠完結の強力な組み合わせが多い今作では厳しかったようです。
というのも、シーズン1はテラスとタイプに着目していました。結果としては何も纏まらずに環境と噛み合ってるとき勝ち続けて、噛み合わなくなったら負け続けるみたいなことを繰り返して終わってしまいました。

そこで、まずは行動保証を作るところから始めました。このルールにおいて中速でただ殴るだけのポケモンはありとあらゆる縛られ方をします。特に問題なのは型の匿名性が高いポケモンで、主にイッカネズミとグレンアルマです。

何かがいるだけで特定のポケモンを初手に投げるといったやり方では、裏選出に対応できず勝ち負けが安定しません。そこでこの2匹に動けて、行動を作れるきあいのタスキとつげきチョッキから考えています。

経緯②

ここからまた別の話です。シーズン2ではシーズン1の反省を活かして、テラスタイプを意識するのではなく、テラスタイプを無視して取れる行動に価値を見出そうとしていました。バークアウトやこごえるかぜといった能力変化、おにびやでんじはといった状態異常です。

このような要素を探したとき、隣を選ばずに好きなタイミングで押せて、永続効果かつ無効化されにくいおにびが面白そうに感じました。能力変化系は通っても勝ちが確定せず、終盤の不利になった相手に強気の行動を誘発させてしまうデメリットが大きかったです。
無視することは絶対にできない合体するタイプのヘイラッシャもどうにかおにびを入れることができれば誤魔化すことができます。

パーティ

サーフゴー:きあいのタスキ
テラス:はがね
おくびょう H4 C252 S252
163-x-115-185-111-149
まもる/わるだくみ/シャドーボール/ゴールドラッシュ

きあいのタスキ枠に必要な要素は、イッカネズミへの行動を安定させるためのゴーストタイプ、あるいはさめはだのような反撃特性です。とはいえ、ネズミざんではなくこのゆびとまれを行うイッカネズミに対し、殴るだけのきあいのタスキ枠を採用してしまうと相手の思うように盤面を作られてしまいます。そこで動きをずらすことができるように積み技としてわるだくみを覚えるサーフゴーを選択しました。

テラスタイプははがねです。火力を伸ばして場を掃除できれば勝ちになる状況はとても多いです。


バンバドロとつげきチョッキ
テラス:あく
とくせい:せいしんりょく
いじっぱり H252 A252 D4
207-194-120-x-106-55
じしん/10まんばりき/ストーンエッジ/がむしゃら

とつげきチョッキ枠に必要な要素は、グレンアルマの+2サイコフィールドワイドフォースを耐えるかつ、グレンアルマを1撃で倒せるポケモンです。これだけであればあくタイプを採用すれば終わりのようですが、実際にはニンフィアやコノヨザルなどを使ってあくタイプの行動が妨害されてしまいます。これではいたちごっこになっているだけなので、あく周辺ではなく数値から対策を行い、選出の読みを放棄できるように意識しました。
半端な耐久では受からないためとにかく高い数値が必要であり、初速の速さはくだけるよろいによって意味がなくなるため素早さ以外の数値が優れているポケモンから探しました。

また、初手に出すポケモンはテラス依存度が低い方が実力差が出やすくなると思っています。数値でいえばガブリアスも確かに優れてはいるのですが、どうしても誘ってしまうニンフィアなどに邪魔されてしまって対面気味に組まない限り上手く機能しない印象を受けました。そういった理由で、あらゆるポケモンにテラスを切らずに何かができるバンバドロを選択しました。

グレンアルマ系列にもテラスは切りませんが、グレンアルマ系列のパーティに想定外のことをされてワイドフォースが止まらなくなることが多々あるので緊急回避用としてあくを使っています。

技構成ですが、イエッサンにこのゆびとまれ、グレンアルマにワイドガードがあるため、じめん技は2つとも確定で必要です。過去作ではヒードランにねっぷうとかえんほうしゃを持たせるのが好きだったのですが、範囲と単体の組み合わせは汎用的な強さがあるので技に余裕があるポケモンにはおすすめだったりします。じしんで残りhpの45%ほどダメージを与えたときに10まんばりきで落とさせてもらえることが多いです。

他2つはいろいろ試しましたが、がむしゃらは確定でいいと思います。殴るだけの低速ポケモンはHPが削れていつでも倒せる状態になると放置位置になりやすく、バンバドロの場合は浮いているポケモンで起点にしてくる動きが多いです。そこで、じめん技を撃ち込んだ後はがむしゃらを連打することで起点にならずに倒してもらえ、仮に無視されたら他のポケモンの様々な攻撃の圏内になります。
がむしゃらは大きなリターンを取りに行くような技にも見えますが、1被弾後は命中率100%のしぜんのいかりやカタストロフィのような技として使えるとイメージしていただけると伝わりやすいのかなと思います。


ウインディ:マゴのみ
テラス:ひこう
ようき H204 A76 S228
191-140-100-x-100-158
まもる/おにび/しんそく/フレアドライブ

おにびを持てるポケモンのなかでも、いかくと組み合わせることで多少の不利対面も切り返せる扱いやすさからウインディを選択しました。僕はフルサポートポケモンを扱うのがあまり得意ではなく、高い数値を持って殴りに行くのが好きということもあり、相対的に高い数値となっているウインディを反射的に採用してしまっているところは否めません。

すばやさはサーフゴーに負けていると途端に盤面が見えにくくなるので最低限150は欲しく、セグレイブといったポケモンを巻き込み始めたりしていくなかで158まで上がりました。ほのおテラスではないコノヨザルと偶発対面してしまった際におにびが押せたり、はがねテラスの上からフレアドライブできたりするのはちょっとだけ偉かったりします。

テラスはじめん耐性とみず耐性を取れるひこうにしていますが、くさでもいいのかなと思います。あまり切る機会はないですが、なんだかんだ10戦に1回くらいは切っていたのでこういったポケモンのテラスもすごく大事なのが今作の難しいところです。


ロトムみず:オボンのみ
テラス:フェアリー
おくびょう H252 C4 S252
157-x-127-126-127-151
まもる/おにび/ほうでん/10まんボルト

物理アタッカーと対面している可能性の高いウインディにおにびを入れてみると強かったのですが、いかくとは別の場所からおにびを撃ちたい盤面も多い問題がありました。ウインディは決して耐久が高いポケモンではないので、1箇所に集めると役割過剰になってすぐに崩壊してしまうといったところです。

そこで、ヘイラッシャやガブリアスといった環境に多い物理アタッカーに有利かつ、サーフゴーに繰り出すことができてバンバドロのじしんも避けることができるみずロトムをもう1匹のおにび枠としました。みずタイプなのでほのおテラスを切られにくいのも利点です。

技構成ですが、ほうでんと10まんボルトの組み合わせはバンバドロで説明した通り汎用的な強さがあると思っています。他のポケモンと比べてHPが余りそうなときに、全体で行動回数のバランスを取るために隣をまもりながらほうでんをしてるだけでも勝ちが分かりやすく近づいてくるのがいいところです。

ターン数が少なくなりやすい今作において低命中のメインウェポンは盤面が見えにくくなり危険なので、先が見るのが苦手な僕にハイドロポンプは必要ないかなと思いました。

サーフゴーに強いタイプを持ちながら上からシャドーボールを押されていては意味がないので最速です。素早いウインディから放たれるおにびが使いやすかったことと、ほうでんがそのターンからしびれる仕様のことも意識しています。

フェアリーテラスは環境にドラゴンが多く、シングルと違って役割破壊テラバーストを持たれることも少ないのでとても強かったです。


カイリュー:シルクのスカーフ
テラス:ノーマル
とくせい:マルチスケイル
いじっぱり H84 A252 S172
177-204-115-x-120-122
まもる/りゅうのまい/しんそく/ドラゴンクロー

ここまでの4匹がいずれも速いとは言えない素早さであり、素早いポケモンに立ち向かっていけるポケモンが欲しい要素として挙げられました。また、グレンアルマ系列にもう少し強くしたいため、耐久力のあるポケモンが好ましくもあります。サザンドラだと遅く、マスカーニャだと耐久が低くてどちらも扱いにくいのですが、カイリューであればあらゆるポケモンへの誤魔化しを担えながら素早いポケモンの処理を行うことができます。

しんそくで拘るとゴーストテラスで盤面が逆転しかねないので、いのちのたまやノーマルジュエルと比較してデメリットがないこととアイテムの匿名性が高い利点を評価してシルクのスカーフにしています。

りゅうのまいしんそくの範囲を広げられるとても強い技のように思えました。シルクのスカーフと併せてハチマキの火力を超えていくので、ハチマキ圏外を意識した動きを崩すことができます。


コノヨザル:こだわりスカーフ
テラス:あく(切らない)
とくせい:まけんき
いじっぱり H44 A196 B12 D4 S252
191-176-102-x-111-142
ふんどのこぶし/インファイト/とんぼがえり/アンコール

カイリューしんそくは素早いポケモンの解答になり得ますが、素早いポケモンを使う側はもちろんしんそくを意識しています。ゴーストテラスもかなり増えてきた印象ですが、そういった対策の外からリターンを取れる行動としてこだわりスカーフ+とんぼがえりが偉いように考えていました。

この役目に向いているのはコノヨザルだと考えています。ビルドアップなど型が多用的で隣にいのちがけが飛んでいってしまうリスクもあり、それをケアした両行動をされやすいのでとんぼがえりが素直に通る確率が高いです。
マスカーニャにスカーフを持たせてとんぼをしていたときもあったのですが、相手にまもられたときのリスクが大きすぎて断念していたという背景もあります。コノヨザルの場合はとんぼがえりを撃ちたい相手の隣にもよるものの即死することがほぼなく、ふんどのこぶしの威力が上がっていくのでそこまで問題になりません。

いのちがけを切っているスカーフはあまりいないかもしれませんが、とんぼがえりを絡めたサイクルをしている途中で遭遇するまもるや補助技から盤面を奪うことができるアンコールはとても強い技だと考えています。ヘイラッシャもみがわりまもるテラバーストを固定する動きで誤魔化すことができます。今作のアンコールは便利です。


最後に

このルールは厳しい相手が多いです;;
ヘイラッシャシャリタツ、コノヨザルイッカネズミ、弱点保険能動発動系グレンアルマの3つにマッチングし続けますが、ふとしたときにどうやって戦えばいいかすらわからなくなってしまいます。

シーズン1でこれらを上手く対処できずに僕のしたいダブルができないと嘆いてた記憶があります。シーズン1に700戦もしてしまった反動からしばらくポケモンから離れていましたが、ふと過去作のブログをいろいろと読んで懐かしくなっていたときに、僕は7thのGSルールで一般枠の行動保証をどう作るか考えていたこと思い出しました。具体的には、能動的に行動を確保できるアイテムであるきあいのタスキとつげきチョッキこだわりスカーフの3つを誰に持たせるかという捉え方をしていました。

シーズン2ではそのような行動保証の確保から考える時間が多く、残り10日くらいにきあいのタスキとしてサーフゴー、とつげきチョッキとしてバンバドロに夢を感じて、使ってみたら行けそうな気がしてシーズン2も潜ることを決めました。気になったことをそのままにしていると、後から気になってもそのルールで遊ぶことはできなくて寂しくなるからです。例え上手くいかなくても、強いか弱いか知れることには価値があると思っています。


パーティが上手くまとまらずあと1ヶ月欲しいと思うことも何度かありましたが、最終日になってなんとかいろいろ誤魔化すことができるパーティになりました。マスカーニャを外したところ、そしてバンバドロにがむしゃらを入れたところから一気に勝率が改善されましたが、ポケモンは少し変えるだけでもすごく影響が出る怖いゲームなのを再認識させられました、、、

数値の高いポケモンを集めてまもると全体技と先制技で戦っていくのが僕の個性だと感じていて、そのような形で上手く纏められたのでよかったです;;
これからも自分のやりたいポケモンをしていきたいなと思っています~


戦績についてですが、最終日では18時がいちばん低くて700位にいました。そこから0時になって100位、そして7時になったときに50位となっています。時間的にどうやっても間に合わない状態になるまではレートを見て潜るのをやめてはいけないと初めて実感しました。

18時間も潜り続けていたら疲れるのも仕方なく最後はプレミして負けちゃいましたが、最終日の8時に32位まで行けて嬉しかったです。勝っていれば25位でフィニッシュだったのでそっちの未来だったらとも思いますが、僕がこっそり目指しているのは5回目の1桁なのでどっちみち今回は遠かったというところで終わっておきましょう!

シーズン2 最終43位