試行錯誤というのは「サイコロを振り続けて1が出たら進める繰り返し」ではないように思うときがあります。
環境に存在する構築は中身を評価されて流行ったのか、戦績が優れているから流行ったのか判別ができません。自分は前者の考えでありたく、後者の考えに従いたくないのですが、実際のところ戦績を受けて構築を組まれている傾向にあると感じており、特にオンライン大会の予選と被るレギュレーションはその傾向が強く感じています。
「なんとなく何かが多いからその対策をする」のではなく、レギュレーションEおよびFに対してどのような構築が組めるのかを大切にしてきました。そして、レギュレーションFにて主要構築が出揃って環境が落ち着いてからは今後の環境の推移に根拠を持って予想し、こちらにも変化を持たせて自分のパーティいつまでも好きになるためにはどうすればいいのか考えてきました。
そんな背景を踏まえて、今回紹介するのはシーズン12から使い続けているハバタクカミカイリューガチグマウーラオスの4匹を中心にしたパーティです。長い文章になりますが読んでいただけると嬉しいです。
🍀カミリューガチラオスについて
レギュレーションD以降のダブルバトルはウーラオスというポケモンがゲーム性を壊す勢いで暴れています。パオジアンやトルネロスと相性の良さに加えて、耐久値自体を引き上げることができない前作とは違う環境においてまもるを貫通してくるポケモンを拒否する手段があまりにも存在しません。僕が好きなのはランドレヒレドランやウインミトムのようなサイクル戦ですが、その戦い方はガオガエンが解禁されたシーズン14以降でなければ不可能です。
レギュレーションE時点で選出択をせずにウーラオスを拒否する方法は、対面性能が担保されているみず耐性+スカーフウーラオスより速いポケモンを並べることだと考えていました。最もサイクルが難しい相手に対して対面的な動きが取れる初手を投げる想定をして選出を行い、相手の選出が違った場合は交代を絡める選択肢が広がっていくイメージです。
みず耐性を持ちながら対面性能が高いポケモンを探します。そしてこの位置は出来る限り選出したい位置になることから、相手のテラスを読まずに自身のテラスを切らなくていいことが理想です。
マルチスケイルカイリューであれば初手の行動がテラスなしで担保されている上で、ある方向にテラス読みを不要としながら対面性能が担保されている可能性が非常に高く、相手の後続に対してもしんそくでタスキを割ることができる点が優れていると考えました。ダブルバトルのフェアリーテラスは受けテラスとして汎用採用ができないという考えも持っています。
カイリューは盤面干渉する特性を持っておらず、攻撃技も単体になりウーラオスのようにまもる貫通をするわけでもないので、構築のなかで単体で浮いた位置になりやすいです。そこで、隣のポケモンには横の関係として強い要素を持つのではなく、縦の関係として強い要素を持つことで構築が強くなると考えます。
もう一つ別の話をします。テラスを切らせる見た目+テラスを切られなかったときの保険がある行動には、長期的な観点から安定感があるという考えがありました。
この2点から、技範囲の優秀さからあらゆる相手にテラスタルを切らずにテラスタルを切らせる見た目の汎用性を持っていて、ウーラオスの型判別を必要としない電磁波ハバタクカミをもう一つの初手の軸にすることに決めました。
ハバタクカミが作った縦の関係を最も活かせるポケモンとして、まもるを貫通するウーラオスを採用しました。このポケモンは採用しない理由が必要なポケモンなので、自然に採用できたのは振り返ってみてもいい組み方であったと思います。
同様にハバタクカミが作った縦の関係を活かせる性能を持ちながら、4匹目はそれに加えてウーラオスの先制技を活かすために、高火力を放って先制技圏内に持ち込めるポケモンを考えます。この目的に合致する単体性能が高いポケモンとして暁月ガチグマを見つけました。ヘイラッシャ、クレセガチグマ、てっぺきボディプレス系列などのギミック寄りの構築に選出を歪まされないあくびを自然と採用できて、構築の対応範囲が広くなる点を特に評価しています。
ウーラオスとガチグマの組み合わせは、みきり+ブラッドムーン→ふいうちという流れをとることであらゆるポケモンを下から縛ることができます。ウーラオスのまもる貫通という特異な性質が、まもるに弱いブラッドムーンを安定して通せるという関係性です。
終盤は相手側にウーラオスのタスキを壊してふいうちより速い先制技などで縛る勝ち筋を見せながら、あくび→みきり+まもるで実質的に2-1の状況に持ち込んで勝ちを引き寄せることができます。
カミリューガチラオスまとめ
・対面的な対戦が多い今作において選出負けになりにくいマルチスケイルカイリューが場を落ち着かせられる
・不安定なテラスタルという要素をハバタクカミの見た目で切らせて、相手の行動に依存しない安定した対戦を繰り返せる
・テラスを切られなかったときにも後続と確率がケアになる電磁波が刺さり、ウーラオスとガチグマの高火力2匹の役割を広げられる
・ウーラオスを見せることでブラッドムーンを通せてその結果としてふいうちの対象が広がる相性補完を気付かれない
・最終局面をふいうち+あくびで詰め切れる
カミリューガチラオスが特殊全体技に弱いため、そこを補えるポケモンを残りの2枠に選択しました。
レギュレーションEでは、耐性が特殊全体技に強いヒードランを軸にしたスイッチトリルにしています。
レギュレーションFでは、耐性が特殊全体技に強いHDガオガエンと、Dが上がるみずオーガポンやとつげきチョッキゴリランダーを入れたスタン寄りの構築にしています。
シーズン12
原型ができたとき
最高1980(最終日4時30位) 最終3桁
シーズン13
ゆうかんACノーマル→いじっぱりASはがね
マジシャシャドボ→あまえるちょうはつ
みずハイボ→どくだいち
こごえるかぜ→にほんばれ
たべのこしくさ→もくたんドラゴン
シーズン14(レギュレーションE→F)
チョッキスピナー→ダイススケショ
→
→
シーズン15
イバンとんぼむし→オボンすてゼリフくさ
→
PJCS 第2回
中身はシーズン15と同じ
シーズン16
あまえる→まもる
ようきゴースト→いじっぱりあく
HC → HD
じめん→ほのお
PJCS本戦
最終1446 4-10
(結果画像が取得できたら貼っておきます)
いじっぱりあく→ようきゴースト
ほのお→じめん
前置きが長くなりましたが、ここからシーズン15とシーズン16で使っていた型について書いていきます。よろしくお願いします。
🍀単体考察
ハバタクカミ
対面圧力の高いパオジアンやウーラオスという相手を最初に想定し、型はこの2匹に最も強いHB振り切りのみずテラスすばやさブーストで確定となります。みずテラスはサーフゴーを巻き込むことができるのでそちらに対して切ることも多いです。シーズン14まではずぶといで使用していましたが、タケルライコの追加でランドロスが無視できなくなったのでシーズン15からはおくびょうに変更しています。
技構成は採用理由の電磁波、パオジアンウーラオスタケルライコガオガエンなどあらゆる相手に必要なムーンフォースまでは確定としています。
ちょうはつはオーガポンのこのゆびとまれとモロバレルのキノコのほうしを阻害できて、他にもスケイルショットやブラッドムーンを通す位置を作るために採用しています。ゴツゴツメットでないことを確定させるためにトリックルーマーに押すことも多いです。
あまえるはサイクルをせずにガエン引きのような遅延行動を取ることができ、能力を戻すために相手にサイクルを促して相手の後発にも電磁波をばら撒けるようになります。
話は変わって、ハバタクカミの型に関する考え方についてです。基本的にパーティに入ってくることになるゴーストタイプのハバタクカミとサーフゴーの採用率の傾向について、以下のように考えています。
こだわりメガネハバタクカミ→ブーストエナジーハバタクカミ→サーフゴー→こだわりメガネハバタクカミ→・・・
こだわりメガネのハバタクカミが増えるとすばやさの操作やすばやさを上げるアイテムが増えるあるいは先制や全体の高火力で処理を目指す人が増えて、それを受けてハバタクカミがブーストエナジーを持つように変化し、火力がなくなったハバタクカミはこごえるかぜや補助技を使いながら戦うポケモンになるのでそれらに強いサーフゴーが増えるのでしょうか。そして、サーフゴーは瞬間火力の連続に限界があり、積みを経由しないといけないことからテンポが遅い弱点を貫かれるようになり、瞬発力のあるこだわりメガネのハバタクカミに戻ってくると推測しています。このような思考の推移を多くのプレイヤーが辿っていて、この流れはレギュレーションを問わずループしている認識です。
そういう背景から、シーズン15ではサーフゴー、シーズン16ではこだわりメガネのハバタクカミが増えると予想して、シーズン16ではハバタクカミにまもるを採用しました。(シーズン15のサーフゴーはハバタクカミの位置ではなく、ゴリランダーの型を素早いじめんテラスにして対処する方針にしました)
こだわりメガネのハバタクカミの採用理由が瞬発力であり、その対象にはサーフゴーが含まれていると仮定するのが自然であるため、シャドーボールという技に対する意識が高いという判断をしています。具体的には、まもる+すてゼリフor素引き→ゴリランダー着地とすることで、次ターンにハバタクカミにウッドハンマーを狙えることから裏目のない安定択を取ることができます。相手がウッドハンマーを嫌った場合は殆どの場合で相手の2,3匹に電磁波を通すことに成功します。
カイリュー
レギュレーションEにおいて、技範囲の広いはがねテラスとつげきチョッキカイリューが強いことを理解していたのですが、攻撃位置がゴツゴツメットを持たれているとマルチスケイルが無駄になってしまい、裏のポケモンにはがねテラスを切りたいかつはがねテラスを切ったら負けてしまう状況(後発カミユイなど)を作られるのが負けパターンになっていました。
相手が攻撃をしていない限りマルスケが残る型としてりゅうせいぐんなども試していたものの、レギュレーションFで場を穏やかにするポケモンが増えたこともあり、軸をさらに強くするより強いアイテムを他に回して全体の選出をなだらかにする方が勝ちやすいと感じました。とつげきチョッキを剥いだ時に持てるアイテムの中から、ゴツゴツメットを踏み抜かず素早さが上昇するため擬似的に行動保証を取れるいかさまダイススケイルショットが綺麗に当てはまったのでこの型に変更しました。
スケイルショットは選択した1ターン後に行動保証を取れるので、選択するターンに行動保証を取れるはがねテラスで確定です。自身の行動により未来の行動保証を作れるポケモンは基本的にはがねテラスかフェアリーテラスになると考えています。
ウーラオス
シーズン15
シーズン16
HB種族値100-100ラインが耐久無振りでもスケイルショット4発+しんそくで落としきれず、準伝説が100-100ラインになることが多いため、最終局面で着地しているウーラオスのふいうちを使って処理する必要があります。ゴーストテラスはふいうちを任意のターンで放つために採用しました。
具体的にはウーラオスにスケイルショットを放ったときに4発を引いて役割が残っていないカイリューをしんそくで切った場合に、ふいうちで落とそうとした動きをみきり+ゴリランダー着地で回避する可能性があります。その盤面でゴーストテラス+ふいうちと選択することでねこだましウーラオス方向であればゴリランダーにあくびが通って勝ち、ウッドハンマーガチグマ方向であればタスキを盾にあんこくきょうだ2回で勝ちとなります。あくまで局所的な具体例であり、いろいろな状況で似たような動きを取ることができます。
シーズン15の最終日にマッチングしたカイリューがほぼすべてスケイルショットであったことから、シーズン16ではフェアリーテラスが増加すると考えました。そのときに間接的に巻き込まれる形なるのは一撃ウーラオスであり、一撃ウーラオスの採用率が低下すると推測できます。一撃ウーラオスの減少は連撃ウーラオスの増加を意味すると考えているので、ウーラオスへの意識が連撃に向いてモロバレルやゴツゴツメット持ちの採用率が上がった環境に推移すると予想しました。シーズン16では「あくテラスいじっぱり」に変更することで、モロバレルやトルネロスを処理しやすくしています。
ハバタクカミとサーフゴーの関係性と同様にこちらの予想もほぼほぼ当たっていたと感じています。何かが増えたから型を変えるよりも、何かが増えると思うから先周りで型を変えておく(用意しておいて環境が変わるのを待つ)のが好みです。そのためにも、シーズン中盤までは無理に択をして勝ちに行くのではなく構築の弱点を曝け出した素直な立ち回りを取り続けて、再現性のある負け方がどこにあるのか探せるといいのかなと思っています。
ガチグマ
シーズン15
シーズン16
D:補正ありタケルライコの1.3りゅうせいぐん耐え、補正なしブリジュラスのC+1りゅうせいぐん耐え、補正なしサーフゴーのはがねテラスメガネゴールドラッシュ耐え、補正ありコータスのほのおテラスふんか耐え
S:でんじは込み100族抜き、多くのガオガエン抜き
ガチグマの型を迷っていたシーズン12に、「みずテラスリンドのみ」という型に辿り着くことになります。パオジアン、ウーラオス、ゴリランダーといった当時のスタン構築にほぼ採用されているポケモンのすべてに対面性能が担保できるポケモンです。この型であればウーラオス対面みずテラスブラッドムーンを選択し、仮にウーラオスが交代などを選択した場合でもリンドのみの行動保証により終盤のウーラオスゴリランダーの並びに対応し続けられることになります。
しかし、実際にはゴリランダーのウッドハンマーの後のグラススライダーが想像できるように厳しかったこと、そしてパオジアンのつららおとしをガチグマ方向、ウーラオスのすいりゅうれんだをガチグマではない方向に押されることが多く、ここで怯んでしまうとパオジアンウーラオスに強い枠のはずなのに対戦ごとほぼ負けになってしまう致命的な問題がありました。最終的にゴリランダーは当時使っていたアイススピナーカイリューで対応できると考えて「みずテラスおんみつマント」に変更したのですが、ゴリランダーが重かったのが原因で一気に溶かして終わってしまいました。
シーズン13にて、「どくテラスおんみつマント」という型に辿り着き、この問題は解決されることになります。パオジアンの怯みを拒否して、ゴリランダーのねこだまし択を巻き込み、想定している3匹すべてに対して有利な撃ち合いが成立します。間接的に当時流行っていたテツノカイナに対しても有利を取れる型となっており、ハバタクカミにも耐性を取った上でCダウンを引かずにみきり+ブラッドムーン→ふいうちが確実に通ることから、この型について疑問を持つことはなくなり自信を持って強いと感じていました。この時期には想定とは違って初手から撃ち合いに参加させても強いことに気づいており、ガチグマの使い方次第であらゆる構築に有利を取れるように感じていました。
シーズン16では配分をHDに変更しました。こちらの背景はタケルライコを想定しています。タケルライコにはガチグマを投げないように意識しているのですが、それでも周りのポケモン次第で必要になってしまうことはあり、そういった状況のときに相手の型がフェアリーテラスめいそうの場合にしかガチグマが機能しません。
それでどうしてシーズン16まで変更しなかったかというと、タケルライコを軸として採用するのであれば、ミラーを択にしないためにフェアリーテラスめいそうが必要になると考えています。逆に言うと、タケルライコを軸にした構築が減少傾向にあればフェアリーテラスめいそうで型が固定される必要はありません。使用難易度の高さと立ち回りによる最大値の低さから減少方向に向かうと感じていたので、ブーストエナジーやいのちのたまりゅうせいぐんに対する警戒を強める必要があると判断しました。
ガオガエン
HB 202-112にすると主要アタッカーに乱数が大きく動く
D 11n
S でんじは込み最速ウーラオスと同速
→最速約25%*同速*麻痺で90%近く被弾しない(上を取ったフレアドライブがはがねテラスを落とせないことから処理ルートとして想定していないためBDを優先)
特殊方向に強いポケモンの1枚目です。特殊全体技に弱いガチグマとの入れ替えになる想定なので、ガチグマとのシナジーを考えるのではなくウーラオスとのシナジーを考えることで受動的な採用から能動的な採用に変えられます。ねこだましがウーラオスの攻撃を通す役割を担えて、すてゼリフがウーラオスとカイリューの行動保証を残して着地させる役割を担えるためガオガエンを採用しました。
技構成や型はかなり一般的なものを使用しており、自由枠があるとするならばはたきおとすの位置になると思いますが、エスパータイプにあんこくきょうだ以外の場所からあく打点を入れてテラス位置を早めに確定させたいので採用しています。
くさテラスはウーラオスなどの対面でサイクルを継続できるのと、ゴリランダーと合わせてモロバレルのキノコのほうしを回避し続けることができます。ゴリランダー引き+くさテラスすてゼリフでゴリランダーを逆側の位置に着地させると、ねこだまし+攻撃技をした後にアタッカーの引き位置がくさテラス済みのガオガエンになっているのでどのポケモンも眠らなくなります。
ゴリランダー
シーズン15
シーズン16
D:2n
S:めいそうタケルライコとわるだくみサーフゴーに抜かれるたびに増やしていって着地した値
特殊方向に強いポケモンの2枚目です。最も汎用的な特殊アタッカーのハバタクカミに通る先制技を持ち、イエッサンのフィールドを奪うことができて、タケルライコの先制技を無視しながら殴れる物理アタッカーであることを評価しています。
対面選出に組み込んだ際に対面アタッカーとしてもクッションとしても役割を作れるので、選出画面で役割を曖昧にして序盤の流れを見て後出しで役割を選べるのがゴリランダーというポケモン自体の良さですね。
今作は役割が同じでタイプが違うポケモンを複数採用する利点が少ないと感じています。くさテラスガオガエンのように選出範囲を吸収できてしまうためです。ガオガエンはサイクルの起点になれてゴリランダーは対面位置になれるというのが、今回採用しようとしているクッション枠2枚の大きな違いだと考えています。サイクルの起点になれるクッションと同居するゴリランダーは対面位置としての役割を広げるため、ウッドハンマーおよび10まんばりきは確定で採用する方がいいと考えています。
10まんばりきに関連して、ここからはじめんテラスについてです。ハバタクカミで説明した通り、サーフゴーが増える想定をしていたのでサーフゴーおよびその周辺のポケモンとして採用されやすいガオガエン、化身ランドロス、タケルライコに強いじめんテラスを使用していました。じめんテラス10まんばりきはようきガブリアスのシングルダメージじしんと同等の火力になります。
処理ルートが透けたことと、サーフゴーが増えた後は中速高火力が増える想定をしている話をハバタクカミの欄で説明していて、そのときにイーユイを想定するべきなことから早々にほのおテラスに戻しました。シーズン16の序盤は雪が流行っており、それを対策する意図があるのかないのかコータスの採用が多かったので、そちらに対して選出を広げるためにもほのおでよかったと思います。
単体性能としてはじめんがいちばん強いと思っているのでもしよかったら使ってみてください。
🍀採用率TOP20に対する主な処理ルート
相手が採用しているすべてのポケモンに対して根拠を持って選出をするために、軸に対して選出をするイメージではなく相手の6匹のポケモンを個々で考えて、6匹すべての処理ルートを作れるような4匹を見つけるパズルゲームとして選出を考えています。パズルゲームを成立させるために役割を分散して、いろいろな処理ルートを取れるように組んでいるつもりです。
この考え方はパーティを問わず大切にしていることであり、僕のパーティをもし使う人がいるならばその考え方に従ってくれると嬉しいので、選出例ではなく個々の処理ルートを載せておきます。
ハバタクカミ
でんじはを入れて上から殴る想定で選出しておき、そのルートを取れない場合は下から高火力打点+先制技の処理に切り替えます。ムーンフォースまで入れておくとウーラオスカイリューゴリランダーの攻撃でテラスやいかく引きを無視して落としやすいです。
以下のように僕がよく取る順番に並べていきます。他にもあると思いますが主要なものを纏めました。
①でんじは+ムーンフォース+あんこくきょうだorアイアンへッドorウッドハンマー
②ブラッドムーン+先制技
③ウッドハンマー(A-1のときは+先制技)
④(はがねテラス)アイアンへッド(+ふいうちorグラススライダー)
⑤あんこくきょうだ+先制技
オーガポン
カイリューとウーラオスを軸に処理します。かなり勝率が高い相手なので特に意識していないです。
①スケイルショット+ムーンフォースorしんそくorスケイルショット
②でんじは+ムーンフォース+インファイト
③あんこくきょうだ+先制技
④ブラッドムーン+先制技
ガオガエン
ムーンフォースで型判別を意識します。対面からサイクル拒否して落とせるポケモンはいませんがガオガエンに打点を持っているポケモンは多いです。
①(ムーンフォース+)インファイト
②攻撃技+だいちのちから
③ムーンフォース×2+10まんばりき
④スケイルショット+ムーンフォース+10まんばりき
⑤スケイルショット×3
タケルライコ
ムーンフォースで型判別を意識します。でんきテラスはカイリューウーラオスで、フェアリーテラスはゴリランダーガオガエンの処理を意識します。ゴリランダーガオガエンを選出した場合はなるべく早く1匹落として4-3または3-3によるTODを最初から狙います。選出画面での型の推測に失敗した場合ははがねテラスアイアンヘッドなどの選択肢も必要です。
①ムーンフォーススタートで分岐
a.フェアリーテラスたべのこし
でんじは→ウッドハンマー+フレアドライブor最後まで放置してTOD
b.テラスなしたべのこし、でんきテラスチョッキなど
+攻撃技
②(あくび+)あんこくきょうだ+10まんばりき
③はたきおとす+だいちのちから
など 選出パターンも型も多いので他にもいろいろあります。
ゴリランダー
オーガポンと同様にカイリューとウーラオスの処理を狙います。ムーンフォースとウッドハンマーでごり押せる選択肢は覚えておいて損しないと思います。
①スケイルショット+ウッドハンマー反動+先制技
②あんこくきょうだorインファイト+ふいうち
③ムーンフォース+インファイト
④フレアドライブ+ふいうちorしんそく
⑤ムーンフォース+ウッドハンマー+ムーンフォースorウッドハンマー
⑥ブラッドムーン×2(あくび込み)
ウーラオス
でんじはで型判別を意識します。でんじはを放てないときはカイリューかガチグマの対面処理を狙います。
①ブラッドムーン(+先制技)
②スケイルショット+ムーンフォースorスケイルショットor先制技
③でんじは+インファイト(相手テラス想定)
④ムーンフォース(+先制技)
⑤ウッドハンマー(+先制技)
トルネロス
カイリューのスケイルショットで先制技圏内に入れて、ターン消化をしてから倒すことを意識します。なるべく放置するために集中しないことが大切です。
①スケイルショット+しんそく
②でんじは+ムーンフォース+あんこくきょうだ
③ブラッドムーン+先制技
④あんこくきょうだ+先制技
ランドロス
ウーラオスやカイリューによる対面処理を狙います。ブーストエナジーのないハバタクカミが上を取れるのでハバタクカミを引いて残すことも多いです。
①あんこくきょうだ+先制技
②スケイルショット+スケイルショットor先制技
③ムーンフォース+ムーンフォースorスケイルショットorあんこくきょうだ
④ウッドハンマー+先制技orムーンフォース
⑤ブラッドムーン+先制技orムーンフォース
パオジアン
でんじはで機能停止を意識します。ちょうはつ+ガオガエン引きでねこだましが確定で通ることを意識するとウーラオス以外の攻撃が通しやすいです。
①(でんじは+)ムーンフォースorインファイトorアイアンへッド+先制技
②インファイト+はたきおとす
③はがねテラスアイアンヘッド+先制技
④ブラッドムーン+だいちのちから(どくテラス時つららおとし確定3)
モロバレル
ハバタクカミのちょうはつで邪魔をしながらカイリューウーラオスガチグマの攻撃を合わせて処理を狙います。攻撃的な選出が取れない場合は、ガオガエンとゴリランダーでキノコのほうしを避けながらサイクルします。
①スケイルショット×2(HB特化ゴツメが9発で倒せる)
②スケイルショット+あんこくきょうだ
③スケイルショットorあんこくきょうだ+ブラッドムーン
④だいちのちから+ブラッドムーン
⑤攻撃技+フレアドライブ
リキキリン
テラスを無視できるところまでムーンフォースなどの等倍打点で削るか、他にテラスを切られない利点を意識しながらあんこくきょうだを押します。おいかぜに入っているパターンはハバタクカミが上を取れているのでんじはを入れることを意識します。
①ムーンフォース+高火力攻撃技
②あんこくきょうだ
③あんこくきょうだ+はがねテラスアイアンヘッド
④はたきおとす+攻撃技
カイリュー
でんじはで型判別を意識します。ムーンフォースまで入れてマルチスケイルを壊してカイリューウーラオスガチグマの処理に乗せたいです。
①(でんじは+)ムーンフォースorスケイルショット+あんこくきょうだorインファイト
②スケイルショット(テラス無し想定)
③(あくび+)ブラッドムーン+あんこくきょうだ
④あんこくきょうだ×2
コータス
カイリューでコータスを削り、周りのポケモンはカイリュー以外で処理するように動きます。倒すことよりも耐性テラスを使いながら低いHPで放置する意識を持ちます。
①スケイルショット×2(9発で倒せることが多い)
②だいちのちから
③スケイルショット+ムーンフォースorはたきおとす+あんこくきょうだ
④スケイルショット+10まんばりき
⑤ムーンフォースorはたきおとす+あんこくきょうだ×2
⑥あんこくきょうだ+10まんばりき
イエッサン
ゴリランダー引きの選択肢を常に持ちながら攻撃技を通します。ウーラオスゴリランダーガオガエンから最低2匹は選出できると思うのでほぼ負けないと思います。
①ムーンフォース+スケイルショット
②あんこくきょうだ
③ウッドハンマー
④あんこくきょうだ+アイアンヘッド
⑤ムーンフォース+はたきおとす
ブリジュラス
でんじはを入れるかあくびで処理するか選出画面で考えておきます。Bがどれだけ上がってもハバタクカミ、マルチスケイルカイリュー、ゴーストテラスウーラオス、どくテラスガチグマとかくとう打点は常に切れているので、スケイルショットで25%のダメージを与えた方が得なことが殆どです。お願いなのでスケイルショットを撃ってください。
①(でんじは+)ムーンフォース+スケイルショット+あんこくきょうだorブラッドムーン
②あんこくきょうだ×2
③(あくび+)だいちのちから+ブラッドムーン
④ムーンフォース+インファイト
⑤ウッドハンマー+ブラッドムーン
イーユイ
カイリューとウーラオスによる対面処理を目指します。周りに対面操作されない意識が必要なポケモンであり、イーユイ自体を意識した対戦にはならないと思っています。
①インファイト
②スケイルショット
③ムーンフォース+しんそく
④10まんばりき
⑤しんそく+ふいうち+グラススライダー
サーフゴー
おいかぜやいかりのこな系統なポケモンを落とし切って、サポートが無くなったサーフゴーを上から処理します。慣れるまでは勝率が低いですが、慣れると有利な相手です。
①あんこくきょうだorインファイト
②あんこくきょうだ+はがねテラスアイアンヘッドorウッドハンマー
③10まんばりき+攻撃技
④フレアドライブ+攻撃技
🍀最後に
嬉しいことに似たようなパーティを使っている人がたくさんいて、その人たちの邪魔になるタイミングでは公開できなかったのでずっと非公開にしていました。そしたら、対戦すればするほど書きたいことが増えて、どんどん長くなってしまいました。ここまで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
ちょっとだけ関係のない話をさせてください。配信をしているときに、「ポケモンが勝てないときはどうすればいいの?」とか、「ポケモンに才能は必要なの?」とか、そういったコメントを貰うことがありました。
対戦をしながらだと言葉が上手く纏まらなくて、後からこんなツイートをしました。
僕はやっぱり人と競うよりは、誰かより強いかどうかよりは、他のことより前向きになれるからポケモンをしているのかなと思っています。もしも暇なときついついポケモンのことを考えてしまうなら、ポケモンをすればいいのかなって思うんですね。
ある指標のどこからに価値があるとか、そんなことは自分のなかで持つべきものであって、他の人に押し付けるものではないのかなと。きっと僕は1位か2位が見えたら嬉しいと思うから目指したいけど、それは4位までは取れていて3位も手の届くところにあったからという過去があるからで、過去は他の人に向ける剣にも人を寄せ付けない盾にもしたくない気分です。どちらかというと、抱えておくもの?
話をパーティに戻して、もう命中不安はいいかなって気分です🤮
次は命中安定を徹底するか、命中不安を前提にできる一撃必殺に着目するか、そんな感じのことがしてみたいですね。
とはいえ、ここまでルールが変わった直後のシーズンに一度もパーティを作れなかったくらいにはパーティを作るのが人よりも遅いので、シーズン20くらいには2000を目指せていたらいいなと思います~
それではまた、ランクマッチでお会いしましょう❄️