エルトナにつきのひかり

みずとほのおはサイクルを彩る?

【SVダブル】緩やかなシナジー【シーズン13 / 最終20位】


環境的にはあまりいない型のポケモンが殆どなので、今回も文章量が多いです。

カイリューとつげきチョッキ

はがねテラス
いじっぱり AS252 H4
167-204-115-x-120-132
しんそく/アイアンヘッド/アイススピナー/じだんだ

レギュレーションD付近からドラゴンテラスが多くなったことから分かる通り、くさやみずに耐性があることの評価が高い環境になっています。それであればドラゴン枠を採用することでテラスタルを柔軟に使えると考えて、ドラゴンで最もテラスタルを必要としないカイリューの採用から始めました。

ドラゴン枠として採用するためには火力が出ないしんそくを軸から外し、そのときにどうやってダメージレースを不利にしないか真っ先に考える必要があります。今回は以下の2つから考えることにしました。
カイリューにテラスを切る意味がないポケモンはハバタクカミ、ゴリランダー、テツノカイナです。これらに強い技があればテラスの耐性変化における被害を受けにくいので、ハチマキしんそくをしなくてもダメージレースが不利になりません。
②環境的にみず、ほのお、くさテラスが使いにくいです。どく、ドラゴン、フェアリーテラスがあらゆる構築に汎用的に組み込まれています。テラスタルを自然と巻き込む形を作ることでダメージレースを有利にします。

このような関係性を作れる3つの技を採用しました。
じだんだ ①テツノカイナ ②どくテラス
アイススピナー ①ゴリランダー ②ドラゴンテラス
アイアンヘッド ①ハバタクカミ ②フェアリーテラス

3つとも追加効果が面白くて、特にアイススピナーは採用率が非常に高いゴリランダーの火力と先制技を同時に失わせられるため強力です。このような弱いポケモンを場に生み出してトリルなどの盤面操作の補助をしてもいいですし、ウーラオスを対峙させて居座っても引いても半壊する状況にしても強いです。あと、潜るまで気づいてなかったのですがグレンアルマ系列にほぼ負けなくなりました。


ここからはテラスタルについてです。はがねテラスはダブルのカイリューではあまり採用のないテラスタルの認識ですが、あんこくきょうだに不利を取るフェアリーテラスに対して半減あんこくきょうだ+テラスアイアンヘッドで倒せることが殆どになります。すばやさ順がウーラオスが先なので、偶発対面したイエッサンなどをあんこくきょうだアイアンヘッドで集中するとテラスまもるという存在しない行動以外裏目がありません。(クレセは無理ですが2回目のトリルを事故らせる動きを取れます)

また、3匹目のハバカミのシャインに縛られているかつ隣がシャイン+攻撃で倒される場合に数的不利を取ってしまうので、相手視点集中する意味のないカイリューでシャインを耐えて盤面を丸ごと返すこともできます。

最後に、ヒスイウインをサイクルでケアするのが難しい環境です。対面的に動けるヒスイウイン以外のいかくは向かい風すぎるので、どうしても対面的な勝負を仕掛けられてしまいます。
ということで対面的な処理をできた方が都合がいいので、なだれを遅延しながらじだんだを放って73%でほぼ瀕死まで持ち込みます。仮に怯んでしまった場合ですが、ダメージで拘りかどうか判別できるため、拘りであったら一度引かせる動きを取らせてその隙にトリルを行い、まもれないヒスイウインを下から待ち構えます。拘りでないなら火力がないので素直にクレセに引いてトリルをします。怯んだ後のじだんだはいかくが入っていても確定でヒスイウインを倒せるのは覚えておいてもいいかもしれないです。

ハバタクカミ:ブーストエナジー

みずテラス
ずぶとい H252 B236 C4 D4 S12
162-x-115-156-156-157
ちょうはつ/あまえる/でんじは/ムーンフォース

前提として、初手を想定するハバタクカミというポケモンは運用がとても難しいと考えています。こだわりメガネを持つとミラーでシャドーボールを押されたり、すばやさブーストのこごえるかぜ+高火力に対応できません。一方でブーストエナジーにも問題があり、テツノカイナのような初手をされたときにテラスをされなくても思うようにダメージを与えられず、テラス位置の固定すらできない状況になります。
つまり、こだわりメガネは数値で固めた遅い初手に強い代わりに何もできない可能性があり、ブーストエナジーは行動保証を得た代わりに行動しても弱い対面が発生します。

そこで、遅いポケモンにしたいことを列挙していったところ、低火力では突破しにくいモロバレルのようなサポートを止めるちょうはつと、テツノカイナのようなアタッカーを機能停止にできるあまえるの2つがあれば不利にならないことが分りました。カイリューがチョッキを持っていて、ハバタクカミはとくぼうが高いので特殊方面は問題になりにくいためです。

一方で、すばやい相手にはブーストエナジーを活かしてこごえるかぜをするのが主流ですが、初手になりやすいカイリューが高耐久かつ技範囲を打点にしたポケモンなので即効性を必要としていません。すばやさ操作は永続的な効果と上振れ性能の2つを持ち、裏に投げることの多いウーラオスヒードランのどちらとも相性のいいでんじはとしました。

ムーンフォースしかないハバタクカミを使うのは最初は躊躇していて最終日以外は他の持ち物を含めていろいろ試していましたが、間違いなくこの構築にはこの型が一番あっていてお気に入りのポケモンです。

ガチグマ:おんみつマント

どくテラス
ひかえめ H252 B4 C156 D4 S92
220-x-141-192-86-84
まもる/あくび/ブラッドムーン/だいちのちから

S:でんじは込みで100族を抜けるまで

ここまでの2匹は火力が高いとは言えず、出したところで何もすることがない想定ができるパーティはそう少なくありません。そういったパーティに必要なのは瞬間火力なので(≒瞬間火力が不要ならばカイリューハバタクカミでいいので)、ガチグマとウーラオスを採用しました。

ブラッドムーンを放ちながら中盤以降はあくびをしていれば無難に強いです。ハイパーボイスはテラスやアイテムを重ねないと瞬間火力にならないので、様々なタイプに瞬間火力を出せるブラッドムーンとだいちのちからの組み合わせにしています。ラス1対面や合体ヘイラッシャをあくび込みで有利にできるように最後の枠にはまもるを入れています。

ラスタルはどれも一長一短に感じていますが、このポケモンは欲張らずにとりあえず行動をすることに意味があると思ったのでどくにしています。どくテラスはかくとうとくさを半減にしますが、それらはねこだましを持つことが多いです。受け方向のテラスタルをした際にねこだましで消化されるのはとても弱く、まもるをしてねこだましを警戒しているようでは隣の集中をケアできません。また、つららおとしという非常に性能の高いこおり技の弱点を消すために貴重なテラスタルを切ることもあれば、元のタイプが受けにくいヒスイウインに強いじめんとなっています。ということで、アイテムはおんみつマントです。

ウーラオスきあいのタスキ

ゴーストテラス
いじっぱり AS252 H4
176-200-120-x-80-149
みきり/ふいうち/あんこくきょうだ/インファイト

中途半端なポケモンや行動に滅法的に強いガチグマと対になる高火力枠として、どのような状況でも安定した火力を出すことができるきあいのタスキウーラオスを採用しました。安定した火力が欲しいのでいちげきにしています。

特に話すことはないですが、テラスは火力を伸ばすあくやステラでもいいと思います。今回はテツノカイナに隙をみせると永遠と回復されるので回復を阻害できて、ついでにあらゆるねこだましを受けないゴーストテラスにしました。

クレセリア:オボンのみ

フェアリーテラス
のんき H252 B76 C108 D68 S4
227-x-154-109-149-95
トリックルーム/サイコキネシス/サイドチェンジ/にほんばれ

S:ヒードラン-2

構築にはすばやさ操作を入れたいのですが、トリックルームを軸にした構築でもないのでクッションにもなれるクレセリアが一番適していると考えました。

攻撃技はムーンフォースが一般的ですが、テラスのないテツノカイナとれんげきウーラオスを大きく削れて、トリル中にハバタクカミやオーガポンを押し込みたい状況が容易に想像付くためサイコキネシスにしています。

みかづきのいのりとサイドチェンジはどちらも体力を残すという面で共通していると考えています。ガチグマやはらだいこテツノカイナといった要塞化したいポケモンがいる訳でもないので片方でよく、状態耐性はハバタクカミのちょうはつとヒードランのもらいびとみがわりで十分取れているので状況を選ばないサイドチェンジにしました。

ムーンフォースみかづきのいのりを外してまで技スペースを開けたい理由はにほんばれです。トルネロス軸はサーフゴーやゴリランダーといったポケモンが採用されますが、ほのお耐性をあまごいで担っているかテラスで担っているか選出画面で判断することはできません。そこであまごいのパターンを完全に裏目にできるにほんばれを組み込みました。また、ゴリランダーとヒードランの関係性からあまごい関係無しに必要な技と考えています。

対戦としてはムーンフォースがあるように相手の視点で見えているのを意識して、ムーンフォースよりも補助技を優先しているような動きを取りながらサイコキネシスを温存して、型の匿名性を高めることを推奨します。

ヒードラン:もくたん

ドラゴンテラス
ひかえめ HC252 B4
198-x-127-200-126-97
まもる/みがわり/ねっぷう/だいちのちから

イーユイやコータスやこだわりメガネフェアリーテラスハバタクカミなどに頭を悩まされたくないため、クレセリアの相方でなくとも選出できるヒードランをトリルアタッカーとして採用しました。

このポケモンの最大の問題はゴリランダーです。10まんばりきによって簡単に破壊されてしまう上に、相当速いヒードランを使ってみたこともあったのですが最速レベルのゴリランダーも大量にいて行動が全く安定しません。しかしながら、ヒードランの強みはほのおはがねという耐性であるのは明確です。危なそうだからすぐテラスを切るのであればこのポケモンである必要が特にありません。

そのために元の耐性を保てるシュカのみを持つことも考えられますが、ねっぷうの火力が足らずに少しでもゴリランダーの体力が残っているとトリックルームが切れた後にねこだまし持ちとして永遠と場を邪魔してきます。クレセリアに再度ウッドハンマーが飛んでくるのも危険でとにかく時間がありません。

相手視点でヒードランを倒しているまたはテラスを切らせている状況を作れる10まんばりきを裏目にできるのは、にほんばれ+もくたん+ダブルダメージねっぷうです。ここまで掛け合わせればかえんほうしゃマグマストームを持たなくてもどのようなゴリランダーでも倒すことができます。また、トリックルームにはまもると交代を合わせた時間稼ぎをされますが、それを拒否する火力を交代先に押し付けることができます。

みがわりはコータス軸に出すことが想定されるタイプなので、コータスが選出されなかったときにその周りに対してもトリックルームを枯らしに行けるように時間稼ぎに使う想定をしています。また、それに伴ってそれらの構築に打点として通りやすいだいちのちからを入れています。

みがわりに戻りますが、他にもトリックルームのラストターンに強く、そして何よりサイドチェンジと掛け合わせることで永遠と生き延びることができます。サイドチェンジとみがわりの持つ双方のリスクを打ち消し、特にテツノカイナなどにみがわりを残して強引に全体を削ることが可能です。サイドチェンジは連発できませんが、次のターンはみがわりが攻撃を受ければ何度でもサイドチェンジを押せるといったイメージです。相手視点2回目のサイドチェンジターンに、にほんばれドラゴンテラスねっぷうをするのが心理的に期待値の高い行動になるはずなのでこの選択をよくしました。

にほんばれをしているとみずオーガポンやれんげきウーラオスからクレセリアへの打点がなくなるので、ここまで書いたようにサイドチェンジで荒らした後はヒードラン引きハバタクカミ捨てトリックルームによって再度ねっぷうを連射していきます。

選出

比較的先発が多い:カイリュー、ハバタクカミ
比較的後発が多い:クレセリアヒードラン
どちらにも投げる:ガチグマ、ウーラオス

ガチグマは先ほど記載した通りカイリューやハバタクカミの代わりなので、クレセリアトリックルームを貰って動かすことはほぼありません。

最後に

2敗で1850くらいまで行けたのでこのまま3敗くらいで1900行きたかったですね~(1900到達時は6敗)

前の記事と見た目が似ている通り、3ヶ月掛けて少しずつパーティを強くすることができました。基本的には誰かと考察するわけでも配信や大会を観るわけでもツイートを追うわけでもなく、ポケモン徹底攻略とダメージ計算機のみでパーティを組んでいます。

そのせいか人よりも構築を組む速度が遅い自覚はあって、戦っていて楽しいパーティを使える時間はとても短いです。ですが代わりに、流動的な情報ではなく既知の情報とひたすら向き合うやり方でもパーティを組むことはできるように感じています。結果として毎回のように環境とはズレた構築になってしまうのですが、周りから理解されなくても自分だけは自分のパーティを好きであるためにレートをしていて、これからもしていくのかなと思ったシーズンでした。シーズン7の次にお気に入りのパーティになったのが嬉しかったです。